因縁の一戦!「クロアチアvsイングランド」ユニ中心に全試合を振り返る

写真拡大 (全28枚)

佳境を迎えるロシアワールドカップ。10日に行われた準決勝の第1試合は、フランス代表がベルギー代表を下して決勝進出を決めた。そして11日には準決勝第2試合、クロアチア代表対イングランド代表が行われる。

両チームはこれまで過去に7度対戦しているが、ここでは全試合のユニフォームに焦点を当てて振り返ってみたい。

ちなみにこの両者の対戦、「欧州選手権出場を阻まれた」イングランドと、「W杯出場を阻まれた」クロアチアによる因縁の一戦ともいえるカードで、今回の準決勝でおよそ9年ぶりの対決となる。

イングランド 0-0 クロアチア(1996年4月24日 ウェンブリー・スタジアム)

最初の対戦は1996年のフレンドリーマッチ。当時のメンバーは、イングランド代表はガスコイン、マクマナマン、インス、G・ネヴィル、ファウラー、シェリンガムなど。そしてクロアチア代表にはボバン、シュケル、ビリッチ、プロシネツキ、ボクシッチなどが名を連ねていた。

イングランド代表は上から「白-紺-白」、クロアチア代表は「赤白-白-青」の組合せ。

イングランド代表はUmbro製1995-97ホームキット。翌年に自国で開催したユーロ1996でも使用したユニフォームで、白を基調に青の差し色がきれいなカラーコンビネーションだった。95年のUmbroカップでは、このキットを着て日本代表と対戦している。

クロアチア代表はLotto製1995-97ホームキット。こちらも翌年のユーロ1996で着用したが、その時は胸番号部分に白抜きの四角いスペースを設けていた。97年にはキリンカップで来日し、このユニフォームを着て日本代表と対戦している。

イングランド 3-1 クロアチア(2003年8月20日 ポートマン・ロード)

2度目の対戦は2003年のフレンドリーマッチ。会場のポートマン・ロードはイプスウィッチ・タウンのホームスタジアムだ。

イングランド代表メンバーはテリー、ファーディナンド、ベッカム、ジェラード、スコールズ、オーウェンなど。クロアチア代表メンバーはコヴァチ兄弟、ラパイッチ、オリッチ、ジヴコヴィッチなど。

イングランド代表は上から「白-白-白」、クロアチア代表は「青-青-青」の組合せ。

イングランド代表ユニフォームはUmbro製2003-05ホームキット。肩と胸元を赤で彩り、セントジョージ・クロスを表現している。翌年に開催されたユーロ2004でも着用した。ちなみにレプリカユニフォームは画期的なリバーシブル仕様。

クロアチア代表ユニフォームはNike製2002-04アウェイキット。青を基調に赤白の市松模様はアウェイの定番だった。脇の鋭角状のデザインは当時のNikeのテンプレート。それのせいか、色が入り乱れている印象を受けるキットだった。

クロアチア 2-4 イングランド(2004年6月21日 エスタディオ・ダ・ルス)

3度目の対戦はユーロ2004のグループステージ。クロアチア代表メンバーはコヴァチ兄弟、シミッチ、プルソ、ジヴコヴィッチ、トゥドール、ラパイッチなど。イングランド代表はベッカム、スコールズ、ジェラード、ランパード、ルーニーなど。

クロアチア代表は上から「青-青-青」。イングランド代表は「赤-白-赤」の組合せ。

クロアチア代表ユニフォームはNike製2005-06アウェイキット。青を基調に赤白の市松模様で、そこにボディ部分を囲むような金のパイピングがアクセントになっている。丸囲みの胸番号はビリヤードボールと揶揄されたが、シャツのデザイン自体は人気が高かった。

イングランド代表ユニフォームはUmbro製2004-06アウェイキット。両肩にセントジョージ・クロスをデザインした真っ赤なキットで、抗菌防臭に効果があるという銀繊維を含んだハイテク素材「X-STATIC」を採用して話題に。

クロアチア 2-0 イングランド(2006年10月11日 スタディオン・マクシミール)

4度目の対戦はユーロ2008予選。クロアチア代表メンバーはコヴァチ兄弟、シミッチ、モドリッチ、チョルルカ、ラパイッチ、エドゥアルド、クラニチャールなど。イングランド代表はG・ネヴィル、ファーディナンド、テリー、キャラガー、キャリック、ランパードなど。

クロアチア代表は上から「青-青-青」、イングランド代表は「白-白-白」の組合せ。

クロアチア代表ユニフォームはNike製2006-07アウェイキット。赤白の市松模様をエンブレム側に垂直ラインで入れたアシンメトリーデザインは、歴代アウェイキットでも少数派だ。首周りや袖口に色が無く、赤の割合が少なめ。

イングランド代表ユニフォームはUmbro製2005-07ホームキット。白を基調のシンプルな中に、右肩の大胆なセントジョージ・クロスが目を引くデザイン。2006年W杯モデルとしても知られ、大会終了後もそのままユーロ2008予選で使用した。

イングランド 2-3 クロアチア(2007年11月21日 ウェンブリー・スタジアム)

5度目の対戦もユーロ2008予選。この試合に敗れたイングランド代表は、6大会ぶりの予選敗退が決まった。

イングランド代表メンバーはレスコット、バリー、J・コール、ランパード、キャンベル、クラウチなど。クロアチア代表メンバーはコヴァチ兄弟、チョルルカ、スルナ、モドリッチ、クラニチャール、オリッチなど。

イングランド代表は上から「白-白-白」、クロアチア代表は「青-青-青」の組合せ。クロアチアのソックスには市松模様を大胆にあしらっていた。

イングランド代表ユニフォームはUmbro製2007-09ホームキット。首元内側に赤の十字があり、両肩のラインと合わせて大きなセントジョージ・クロスが完成する。

クロアチア代表に敗れてどん底に叩き落されたイングランド代表。だが運命の悪戯か、翌年このキットを着てクロアチア代表とW杯欧州予選で再戦することになる。

クロアチア代表ユニフォームはNike製2007-09アウェイキット。市松模様を両脇にあしらったスタイルは、Lotto時代の1998フランスW杯モデル以来のデザインだ。ユーロ2008本大会の全試合で着用し、ベスト8入りを果たしたチームを象徴するユニフォームとなった。

クロアチア 1-4 イングランド(2008年9月10日 スタディオン・マクシミール)

6度目の対戦は2010W杯欧州予選。会場のスタディオン・マクシミールは、クロアチアの強豪ディナモ・ザグレブのホームスタジアムだ。

クロアチア代表メンバーはコヴァチ兄弟、チョルルカ、モドリッチ、ラキティッチ、マンジュキッチなど。イングランド代表メンバーはファーディナンド、テリー、A・コール、J・コール、ランパード、ウォルコット、ルーニーなど。

クロアチア代表は上から「青-青-青」、イングランド代表は「白-白-白」の組合せ。両チームとも2007年の対戦時と同じキットで、イングランド代表がユーロ2008出場の望みを絶ったクロアチア代表にリベンジを果たした。

クロアチア代表はホームゲームだったが、Nike製2007-09アウェイキットを着用。

イングランド代表はUmbro製2007-09ホームキット。ユーロ2008への出場を逃したことにより大舞台で使われなかったため、やや印象の薄さは否めない。

イングランド 5-1 クロアチア(2009年9月9日 ウェンブリー・スタジアム)

7度目の対戦も2010W杯欧州予選。会場は2007年に敗れた時と同じウェンブリー・スタジアム。この試合の勝利によりイングランド代表は2010W杯出場を決めている。一方クロアチア代表は結局2010W杯の出場権を逃すが、結果的にイングランド戦の2敗が大きく影響した。

イングランド代表メンバーはテリー、ジョンソン、ランパード、ジェラード、ルーニーなど。クロアチア代表メンバーはシムニッチ、スルナ、マンジュキッチ、オリッチ、エドゥアルドなど。

イングランド代表は上から「白-白-白」、クロアチア代表は「青-青-青」の組合せ。

イングランド代表ユニフォームはUmbro製2009-10ホームキット。モダンなスタイルから脱却し、セントジョージ・クロスも排除。クラシックなスタイルに徹したデザインは衝撃的だった。選手用キットのエンブレム下には対戦国名を入れるスペースがある。

クロアチア代表ユニフォームはNike製2007-09アウェイキット。対イングランド代表戦は3試合連続で同じキットを着用した。このアウェイキットは息が長く、約2年間使ったことになる。