大リーグから7年ぶりに日本球界に復帰した青木宣親が6日、ヤクルトスワローズ入団会見に臨んだ。同日放送、フジテレビ「THE NEWS α」では、その前日に行われた独占インタビューを公開。古巣復帰の真実を伝えた。

5日に契約書に捺印してからも、「まだちょっと実感は湧かない」という青木。ユニフォームを着て野球をするまでは、日本球界に戻ってきたという感覚がないようだ。

メジャーで6年にわたり7球団で通算758試合出場、打率.285、774安打と結果を残した青木には、ことしもメジャーの10球団が興味を示していた。その中で、なぜ日本に戻ることを決意したのか。

青木はオフシーズンになると、常に「日本に帰ってやってみたい」「アメリカでやってみたい」という両方の気持ちの狭間で所属先を探していたという。

だが、今オフのメジャーのFA市場は、イチローやダルビッシュ有、上原浩治もまだ未契約という異常事態。この市場の遅さがきっかけで、「これは日本に戻るしかないな」と思ったのだ。

日本のキャンプイン直前に帰国を決めた青木が選んだのは、古巣ヤクルトだった。そこには、7年前からの思いがある。

2011年のヤクルトは4月から首位を快走。8月3日時点で最大10ゲーム差をつけ、優勝間違いなしと思われていた。だが、終盤にまさかの大失速。中日ドラゴンズに逆転されてしまった。

青木は「最後の最後で負けて、次の年にメジャー挑戦だったので、心に引っかかるものはありました」と当時を振り返る。アメリカでやりたいという気持ちに対して「正直に動きたかった」という青木だが、一方では「ギリギリのところで優勝を逃した悔しい思い」も痛感していたのだ。

「ヤクルトに対して後ろめたいっていうか、そういう気持ちも実際ありました」

加えて、昨年のヤクルトは96敗と球団史上最低の成績に終わっている。青木は「そんな中で改めて帰ってきてほしいと言われたときには、今かな…って、そういう気持ちになりました」と明かした。

野球をやる上で大切なことを問われると、青木は「自分はできると思い続けること、自分を信じることがすごく大事」と返答。自信は失くすものであり、「これでもかって自信を持っていたほうがいい。ちょっと勘違いするくらいのほうがいいんじゃない」と続けた。

だからこそ、7年前に優勝を逃した責任を今でも感じ、「心残り」だったという青木は、「優勝したいと思う。このチームで」と、ヤクルトで悲願のタイトルを手にしたいと意気込んだ。