20〜30代のビジネスマンは、1ヶ月平均0.26冊の本を読むのに対して、30代で年収3000万円以上稼いでいる人は、平均9.88冊(約38倍)の本を読んでいる、という日経新聞の調査結果が過去にあった。

アメリカでも同様の調査結果が出ていて、「読書の時間と年収には関連がある」ということがわかっている。

私は年に数回、<Think Week(考える週)>を設けている。その間は本を読んだり、同僚が時代に取り残されないように、と選んでくれた資料に目を通したりして過ごす。

そう語るビル・ゲイツの12月恒例、「今年最もおすすめしたい本」の記事が、今年も彼のブログで公開された。2017年に選ばれた名作は、この5冊だ。

01.
『The Best We Could Do』

The Best We Could Do: An Illustrated Memoir』は、1978年に難民としてアメリカに渡った、ベトナム人の家族のストーリーを描いたコミック作品。彼らが求めたより良い未来と、望んだ過去がリアルに描写されている。

筆者は自らの出産を機に、我が子にベトナムの歴史とアメリカで直面した困難を伝えようと思いからこの本を書くことに決めたという。

02.
『Evicted』

『Evicted: Poverty and Profit in the American City』は、家賃を払えず立ち退きさせられてしまう人々に密着し、米国社会の貧困の実態をまとめたノンフィクション作品。社会学者のマシュー・デスモンドは、ミルウォーキー州の貧しい地域で18か月間暮らし、この作品を執筆した。ビル・ゲイツは、この本についてこう語っている。

貧困の原因となる問題がどのように絡み合っているかをよく知りたい場合は、この本を読むべきだ。今まで読んだどの書物よりも、この国での貧しい人の姿を感じ取らせた。

03.
『Believe Me』

『Believe Me: A Memoir of Love, Death, and Jazz Chickens』の著者、エディー・イザードは英国のコメディアン。いま最も面白い人、有能な俳優、シャープなクロスドレッサー、経験豊かなマラソンランナー、そして素晴らしい作家の1人とされている。困難な幼少期を生き延び、国際的なスターになるために絶え間なく努力し続けたストーリーがまとめられている。

彼のファンだというビル・ゲイツは、この本を読みながら何度も彼の面白さに爆笑したという。

04.
『The Sympathizer』

『The Sympathizer: A Novel』は、ベトナムと米国の血を受けつぐ男性を主人公にした、人生と戦争を描いた小説。

私が読んだ本やベトナム戦争について見た映画のほとんどは、アメリカの視点に焦点を当てていた。けれどこの作品は、ベトナム人であることと、両者の間で感じ取られたものについて、たくさんの洞察と、新しい視点を読者に与えている。

こうビル・ゲイツは説明している。

05.
『Energy and Civilization』

『Energy and Civilization: A History』は、農業以前の飼育社会から現在の化石燃料駆動文明まで、どのようにしてエネルギーが社会を形成したかをまとめている。エネルギー革新が、どのように文明の過程を変えるかについて、よりスマートに学ぶことができる。と、ビル・ゲイツ。

彼はこの本の著書バーツラフ・スミルの大ファンで、2014年の「今読むべき本」にもスミル氏の作品を選んでいた。「世間の人が『スターウォーズ』の最新作を待ち望むように、自分は彼の最新作を楽しみにしている」とゲイツは述べている。なかでもこの作品は、過去最高の傑作だそう。

ビル・ゲイツが厳選したこの5冊は、全てAmazonから購入可能。残念ながらまだ英語版しか出版されていないものがほとんどだけれど、ラインナップを見るだけでも、2017年に彼がそんな思考をしていたのか、覗くことができるだろう。

Top Photo by Chris Hondros/Getty Images
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