まだまだ「元カノ」の活躍が続きそうな狩野英孝さん

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最近、「元カノ」を肩書きとして、芸能界で活躍する人が目立つ。

有名タレントとの交際を「暴露」して話題になる――それだけなら今までも珍しくなかったが、最近の「元カノ芸能人」たちはSNSなどを活用し、その後もことあるごとに「元カレ」の話題に乗っかっていくなどして、活躍期間が長い。その背景には、ネットの普及と、テレビの「変化」があると識者は指摘する。

ことあるごとに「元カレ」の話題に乗っかっていく

2017年6月1日、お笑いタレントの狩野英孝さんの「謹慎解除」をめぐり、歌手の川本真琴さん(43)と、モデルの濱松恵さん(34)の間で、ちょっとした「さや当て」があった。

川本さんが狩野さんの復帰当日、ツイッターで「おまえをみてる」という意味深なイラストを投稿した。これが「狩野さんへのメッセージでは?」といわれ話題になると、川本さんは「全然関係ない」と否定したが、濱松さんは6日のブログで、

「怖い。。。 怖すぎる。。。川本さん。。。」
「ややこしい日にそんな更新しなきゃ良いのにね もし、本気で言ってるんだとしたら もうホラーだよ。。」

とジャブを放つ。

川本さんが応戦しなかったこともあり、バトルはそこで途絶えたが、ネットでは2人のやりとりに注目が集まった。

2人は、ともに狩野さんの「元カノ」だ。さらに言うなら、濱松さんは東京03・豊本明長さんの元カノでもある。

「元カノ芸能人」としては、やはり狩野さんの元カノでモデルの加藤紗里さん(26)がまさにパイオニア的存在だ。元カレ、バイきんぐ・小峠英二さんのネタをAVデビュー作のタイトルに使った坂口杏里さん(26)も、その一人に数えられるだろう。NON STYLE・井上裕介さんとの交際を明かした元SKE48・佐藤聖羅さん(25)も注目される。

SNSからテレビやサイトへと話題拡散

最近の「元カノ芸能人」の1つの特徴は、SNSやブログを積極的に活用することだ。特に濱松さんは、元カレの狩野さん、豊本さんにかかわるニュースがあると、積極的にブログでコメントしていく。発言はニュースサイトやスポーツ紙などにも拾われ、拡散する。

さらにこれが評判になれば、テレビが取り上げることも。元カノ同士の対決、元カレとの共演ともなれば話題性は抜群だ。たとえば、4月10日にはブログとツイッターでのやりとりをきっかけに、濱松さんと加藤紗里さんが、「バイキング」(フジテレビ系)で直接対決。5月31日の「ナカイの窓」(日本テレビ)では、ノンスタ井上さんと佐藤さんがそろって過去の打ち明け話。企画はともに話題となり、その後の反響なども含め、メディアなどで多数取り上げられた。

ネットを通じて話題を提供し続けることで、最初の「暴露」の後にも、メディアへと露出し、活躍を続ける。ITジャーナリストの井上トシユキさんは、

「昔なら、プライベートを使って話題を作ろうとしても、テレビや雑誌などが取り上げてくれるような『ブランド』がある人しかできなかった。それが、SNSがあることで、自分で話題に乗っかり、ニュースの『当事者』となることができるようになった。ある意味ではSNSが生み出したポジションともいえます」

と分析する。

芸がなくなり、プライベートの切り売り

一方、「元カノ」現象の背景にテレビ全体の「劣化」があると嘆くのは、芸能評論家の肥留間正明さんだ。

「アイドルにしても、お笑い芸人にしても、今は自分の『芸』がなくなって、あとはプライベートしか売るものがない。テレビもそういう話題を求めるから、どんどんプライベートの切り売りばかりになっていくんです」

確かに、最近のテレビは、昔話から現在進行中の話題まで、生々しい「暴露話」が主題のものが多い。こうした風潮が、「元カノ芸能人」に活躍の場を与えている、という側面はありそうだ。

また肥留間さんは、元カノたちの「告白」に、こんな辛口のコメントも。

「(片岡愛之助さんと交際していた)熊切あさ美さんは別ですよ。心から相手に尽くして、本当に辛い思いをしたことが伝わってきますから。でも多くの場合は、『暴露』としても大した話になっていない。昔なら週刊誌も載せないような話ですよ、そもそもお互いに傷ついていないのだから。『恋愛』そのものが軽くなったと感じますね」