現在活躍中の探査車「キュリオシティ」だけでなく、NASAは2020年にも新探査車「Mars 2020」を火星送り込む予定です。そんな将来の火星探査にむけ、同局はチリのアタカマ砂漠にて探査車のテストを実施しました。
 
アタカマ砂漠は非常に高温かつ乾燥しており、火星環境を想定した探査車のテストにはもってこい。そして同地域で活動しているNASAのARADSプロジェクトは、探査車「KREX-2」を利用した移動や採掘、そして生命探査に関する2度目のテストを終えました。
 
KREX-2の車体にはドリルやカメラ、折りたたみ式のアーム、そして計測機器が搭載されています。そしてアタカマ砂漠は1000万年〜1500万年かそれ以上の期間にわたって非常に乾いた状態が続いていることが想定されており、その生命探査は岩石の内側の微生物を探さなければなりません。また、火星での生命探査も地下を探す必要があり、その状況はとても良く似ているといえます。
 
ARADSの主任調査員のBrian Glass氏は、「探査車のドリルと移動、そしてアームのコンビネーションはとてもうまく動作したよ。我々の想定よりもより深い地中を探査することができたんだ」と語っています。また、今後テストは2019年まで続けられる予定です。果たして火星に生命はいたのか、あるいは今でもいるのか……人類の好奇心が、火星探査の原動力となっているのです。
 
Image Credit: NASA
■Mars Rover Tests Driving, Drilling and Detecting Life in Chile’s High Desert
https://www.nasa.gov/feature/ames/mars-rover-tests-driving-drilling-and-detecting-life-in-chile-s-high-desert?utm_source=rss&utm_medium=rss