李登輝氏、釣魚台めぐり馬総統に反論「できるものなら軍隊で奪ってみろ」

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(台北 27日 中央社)馬英九総統が李登輝元総統への反論として米紙に寄稿した文章で、「釣魚台列島(日本名:尖閣諸島)は中華民国の領土」などと主張したことに対し、李氏は26日、「できるものなら軍隊を派遣して奪ってみればいい。本当に欲しければ日本と戦え」と述べた上で、台湾の人々がそれを求めているようには思えないと反論した。

李氏は7月23日、訪日中に出席した日本外国特派員協会の記者会見で「尖閣列島は日本のものである。台湾のものではない」と発言し、波紋を呼んでいた。

また、李氏は「馬総統は釣魚台列島が台湾と日本どちらのものか、米国人に聞いてみればいい」と述べたほか、国際法や文献などを見ても、同列島を「台湾のもの」とする主張がどこから来たのか分からないと語り、馬総統に国際法上の根拠を示すよう求めた。

一連の発言を受けて、総統府の陳以信報道官は26日、釣魚台列島は中華民国の領土であるとする認識を改めて表明。さらに、李氏が支持する野党・民進党の蔡英文主席に「同列島はどうして日本のものでないのか」と質問すれば、国際法に詳しい蔡氏が説明してくれるだろうと皮肉った。

来年1月の総統選の民進党公認候補でもある蔡氏は7月末、「釣魚台列島は台湾のものだ」と発言している。

(温貴香、謝佳珍/編集:杉野浩司)