中国のメディアでは、飛び降り自殺(未遂含む)に関する話題が連日のように報じられているが、中には“ささいな理由”でそうした行為に走ってしまう人もいる。このたび報じられたのは、ネットで知り合った男性と実際に会う機会を得た少女ふたりが、相手の“ブサイクさ”に幻滅し、飛び降りを図った出来事だ。

中国メディア台州晩報などによると、この“事件”は7月13日晩に発生した。浙江省台州市温嶺市の警察に「飛び降り自殺をしようとしている少女がいる」と緊急連絡が入り、警察が現場に駆けつけたところ、ふたりの少女が宿泊施設の屋上にのぼり、今にも飛び降りんばかりの体勢でいたのだという。

警察はこの飛び降りを食い止めるためにふたりを必死に説得。何とか自殺を思いとどめさせることに成功した。

しかし、その後警察や市民を唖然とさせる事実が発覚する。と言うのも、飛び降りの動機があまりにも“幼稚”であったため。聞くところによれば、ふたりは今年初めにネットで知り合った男性に会うため、遠路はるばる湖北省から浙江省までやって来たとのこと。しかし、お目当ての男性と実際に会うと、そのイメージの違いに幻滅、怒りもこみ上げてきて、相手男性とケンカに発展してしまったそうだ。

その後ふたりは故郷の湖北省に戻ろうとするも持ち金が少なく、また、家に帰れば帰ったで家族からどやされることが明らかであったために絶望。自殺を考えるに至ったのだという。そしてふたりは13日晩に景気づけとばかりにお酒を飲み、飛び降りを決意したのだった。

不幸中の幸いは、屋上にのぼった少女の姿を宿泊施設の関係者がすぐに発見、通報したこと。発見が遅れていれば実際に飛び降りていた可能性もあるだけに、少女の家族は安堵で胸を撫で下ろしたに違いない。なお、このふたりの少女は地元の中学校を卒業したばかりだった。