北朝鮮には、公式な税金制度は存在しない。故金日成主席の提唱により、1974年4月1日をもって廃止したからだ。地方政府は、中央政府から配分される資金を予算に当てていたが、1990年代後半の大飢饉「苦難の行軍」を境にして、それが途絶えてしまった。その穴を埋めるために、地方政府は様々な「税収策」を打ち出しており、その一つが市場の商人から徴収する市場管理費だ。それすら払えない人々は、市場の周辺の路上に品物を並べる露