好書好日
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野村友里「とびきりおいしい おうちごはん 小学生からのたのしい料理」 誰かの手間も同時に食べる
手に取ってまずしょうが焼きのページに目が留まった。千切りキャベツに紫キャベツが少々交じっている。こうすると見栄えはいいがビギナーには手間だ…
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6月1日に大佛次郎賞、日比野啓さん受賞記念講演会
日比野啓さん『「喜劇」の誕生評伝・曾我廼家五郎(そがのやごろう)』(白水社)で第51回大佛(おさらぎ)次郎賞を受賞した日比野啓さん=写真=…
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新書ランキング(丸善 丸の内本店、2025年5月8日〜5月14日)
いつもひらめいている人の頭の中(島青志、幻冬舎)世界秩序が変わるとき(齋藤ジン、文藝春秋)日本経済の死角(河野龍太郎、筑摩書房)カウンターエ…
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かしわらあきおさんの絵本「しましまぐるぐる」 絵本のイロハ、知らなかったからこそたどり着いた“自由さ”
『しましまぐるぐる』(Gakken)よりお話を聞いた人かしわらあきお新しいこと好き。ワクワク好き。アイデアマグマ、常時噴火中。絵本制作、キャラクタ…
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「広辞苑」刊行70年、その魅力と舞台裏に迫るトークイベント 「広辞苑のお仕事」5/23開催
1955年5月25日の初版刊行から今年で70年を迎える『広辞苑』は、百科事典としての顔ももつ「中型」の国語辞典です。5月25日を前に、「古稀」の祝い…
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ゴミ出しにアタック 津村記久子
年を取って実感してきた外来語がある。それは「アタック」だ。今頻繁に使う人はいるのだろうか?いちばん実感が持てるのは、「山頂にアタックする…
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八木莉可子さん「〈友達〉って言葉じゃ足りない友がいます」(第6回)
八木莉可子さん=武藤奈緒美撮影この気持ち、どう言葉にしたらいいの?小説家やシンガーソングライターなど言葉のプロとともに表現のヒントを探る…
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全12巻のアンソロジー「12か月の本」に込めた「すごい日本語」 編者・西崎憲さんインタビュー
西崎憲さん=松嶋愛撮影“ひと月”をテーマにした全12巻のアンソロジー『12か月の本』(国書刊行会)の刊行がスタートしました。『4月の本』には坂口…
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「天使も踏むを畏れるところ」(上、下) 戦後天皇制を映す新宮殿の建築 朝日新聞書評から
「天使も踏むを畏れるところ」(上、下)[著]松家仁之こんなに厚手の小説なのに、あるリズム感を持って調子に乗れば、どんどん先へと進んでいく…
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「黒部源流 山小屋料理人」書評 ハプニングを包み込むたくましい明るさ
「黒部源流山小屋料理人」[著]やまとけいこ山小屋ガイドや山ごはんレシピの本は数々あれど、山小屋の料理人が書いた舞台裏の本は珍しい。美大…
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「曇りなく常に良く」書評 女子高生の絶えず跳ね回る言葉
「曇りなく常に良く」[著]井戸川射子五人の女子高校生たちが、かわるがわる日々の所感を語る連作短編集。母の再婚にともない幼い弟と妹ができ…
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「遥かなる山に向かって」書評 迫害の実態 口述資料で詳細に
「遥かなる山に向かって」[著]ダニエル・ジェイムズ・ブラウン1941年12月の日本海軍による真珠湾奇襲攻撃以降、アメリカ国内の日系アメリカ人は…
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「ブラック郵便局」書評 政治との癒着 暗部に分け入る
「ブラック郵便局」[著]宮崎拓朗郵政民営化の直前、あまりにも滑稽な郵便局の風景を取材したことがある。バレンタインデーに合わせ、局員同士が…
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「裁判官の正体」書評 聖人でも機械でもない仕事ぶり
「裁判官の正体」[著]井上薫仕事にまつわる動詞はいろいろある。かっこいいのは、仕事に「打ち込む」、仕事を「きわめる」あたりか。しかし往々…
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セルビアに響いた「おんばのうた」 詩人・新井高子さん、第6回大岡信賞記念寄稿
多様な芸術領域に大きな足跡を残した詩人の大岡信(まこと)さんを記念する「大岡信賞」(朝日新聞社主催)。昨年度、第6回受賞者に選ばれた詩人の…
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松本猛さん「絵本とは何か」インタビュー 子どもの玩具からアートへ 絵本を世界の扉を開くきっかけに
松本猛さん=松嶋愛撮影いま絵本は、子どもだけでなく大人も心揺さぶられる文学・美術作品として認められてきています。しかし「絵本」と聞くだけで…
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「日本の学生が選ぶゴンクール賞」に「ジャカランダ」 助言役の角田光代さん「多様性という意味で今日的」
第4回「日本の学生が選ぶゴンクール賞」の受賞作を発表する角田光代さん(左)とジャンバティスト・アンドレアさん=3月27日、東京都港区フラン…
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佐伯真一さん「平家物語の合戦 戦争はどう文学になるのか」インタビュー 殺すとは、様々に見直す
佐伯真一さん「見るべき程の事は見つ」と平家の武将・知盛(とももり)が入水するのは、『平家物語』の終わり近い壇ノ浦合戦の場面だ。木下順二の…
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〈オススメ〉吉岡洋『AIを美学する なぜ人工知能は「不気味」なのか』
人工知能(AI)による見事な回答や超リアルなバーチャル映像に、不気味さすら感じる人も多いのではないか。本書によると、ロボットは人間に似る…
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文庫ランキング(紀伊国屋書店全店、5月7日 〜 5月13日)
街とその不確かな壁 〈上〉(村上春樹、新潮文庫)一次元の挿し木(松下龍之介、宝島社文庫)街とその不確かな壁 〈下〉(村上春樹、新潮文庫)マスカ…