元イングランド代表デビッド・ベッカムの長男、ブルックリンが、複数のプロクラブのアカデミー入団テストを受け続けている。現在14歳のブルックリンは先月、父の古巣マンチェスター・ユナイテッドのテストを受けたが、1月のチェルシー、10月のQPR(クイーンズ・パーク・レンジャーズ)に続いて不合格に終わったため、現在はフラムで入団テストを受けている。

 エクスプレス紙によると、フラムのアカデミーには、チェルシーを指揮するジョゼ・モウリーニョ監督の息子ジョゼ・マリオが今季からGKとして在籍しており、ブルックリンはモウリーニョの紹介でテストを受けているとも報じられている。

 フラムの練習場「モッツパー・パーク」はベッカムファミリーが住む南ロンドン、クラファムの自宅からもっとも近いプロクラブのグラウンドで、母・ビクトリアがブルックリンの付き添いで来ることもあるという。ブルックリンは練習試合でサイドMFとしてプレイしており、今後しばらく、フラムのアカデミーに練習生として在籍する予定。

 父・デビッドは2006年 にブルックリンについて次のように語っている。

「彼は7歳でリフティングを17回もした。大きな可能性があるし、プロになれると思う。イングランド代表でのプレイも見てみたい」

 ブルックリンはマンUが伝説の「トレブル=3冠」(リーグ優勝、チャンピオンズリーグ優勝、FA杯優勝)を達成した1999年に誕生。また、ベッカムが1989年にマンUに入団したときの年齢が14歳だっただけに、運命的な巡り合わせに周囲の期待は膨らんでいる。だが、親のコネでプロテストを受けているだけとする地元メディアの指摘もあり、父親ほどの才能があるかどうかは、これからわかってくるだろう。

藤井重隆●文 text by Fujii Shigetaka