チャン・ヒョク「ガス室訓練よりも辛かった」 映画『風邪』

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【10日・ソウル=KEJ椎名沙織】韓国映画史上初の“ウイルス感染”をテーマにした今夏期待のパニックムービー『風邪』の制作発表会が9日午前、清潭洞(アックジョン)CGVにて行われた。

チャン・ヒョク、スエ、ユ・ヘジン、マ・ドンソク、イ・ヒジュンといった豪華俳優の共演でも話題を集めている本作は、1秒に3.4人、1時間で2千人という恐ろしい感染速度で広がり、発病すると36時間以内に死亡するという脅威的なウイルス H5N1が発生しながら、感染を防ぐ余地もなく無防備な状態で閉鎖された都市に閉じ込められてしまった人々の熾烈な死闘を描いた作品。

昨夏の撮影を「とにかく猛暑が辛かった」と振り返ったチャン・ヒョク。彼は最近、リアル入隊プロジェクト『本当の男』(MBC)で、基礎訓練のなかで最も辛いとされる“催涙ガス室”での訓練を体験したが「訓練は終わる時間が決まっているので短い苦痛だが、撮影は長い時間を掛けて行われるので猛暑(の中での撮影)がより辛かった」と明かした。

チャン・ヒョクは劇中、カン・ジグ役を通じて脅威的なウイルスから人々を救出する正義感の強い救助隊員役として活躍する。「「ありのままの自分を見せて欲しい」という監督の要求に最初は応えることが難しかった」と話す彼。監督の抽象的な要求にどう応えるべきか1ヵ月ほど自らを振り返ったという。

一方、スエは強い使命感を持つ医師であり、娘をウイルスの脅威から必死に守るシングルマザー キム・イネを演じる。チャン・ヒョクとの共演について「撮影中はとても真剣で真面目な方だが、カメラの外ではとても気さくな人。撮影後にカラオケに行ったときはマイクを手放さなかった」と笑いながらエピソードを語ると、これにチャン・ヒョクは恥ずかしそうに照れ笑いを浮かべながらも、「現場の雰囲気はスエさんがいるかいないかで大きく2つに分かれる。スエさんがいるときは閉鎖された都市から脱出したようだった」と笑いを誘った。

また、現在韓国で大好評放映中のパニックムービ『ワールド・ウォーZ』(日本公開8月10日)との競争にも注目が注がれている本作。『ワールド・ウォーZ』の主演を務めるブラッド・ピッドとの違いを問う質問にチャン・ヒョクは、少し悩んだ後「まず僕が東洋人でブラッド・ピッドさんは西洋人ということかな」とお茶目に答え「(『ワールド・ウォーZ』とは)置かれた状況や環境が違いますし、『風邪』は封鎖された都市の中でストーリーが展開される」と付け加えた。

韓国初のウイルス感染パニックム−ビー『風邪』は、8月15日韓国の劇場にてロードショー。(写真提供=CJエンタテインメント/アイラブシネマ)