こんな大人の青春もある『走り続ける男たち モバマス廃人』
『走り続ける男たち モバマス廃人』
この本を出そうとした企画がすごいよ。
誰が買うの!?って最初ビビったんですが、興味あるわー。
なんで『アイドルマスターシンデレラガールズ』(以下モバマス)は350万人以上も登録者がいるのか?
なんでそこまでのめり込むのか? どうして桁違いのお金つぎこむのか?
売上などの話は一切ありません。
フラットな目線で、モバマスをゲームとして、マジで楽しんでいる人にインタビューをしています。
ありそうでなかった、プレイヤー側の視点の本です。
ちょっと順を追って「モバマス」の特徴を説明します。
アイドル150人以上を育てるというぶっ飛んだ作品。しかし、育成シミュレーションではないです。
育成要素はなくはない。でも育てるだけならすぐ終わります。
イベントが定期的に行われますが、そこまで頑張らなくてもいいですし、不参加でもOK。
基本、キャラクターの魅力を脳内補完して楽しむため、ストーリー的も「間」の多い構造になっています。
これがまあ、面白いわけです、のんびりやるには。ここが一般ライン。
ところが、これで上位を狙うと、プレイ内容がガラッと変わります。
普通に遊んでいても、絶対ムリ。とんでもなく過酷なレースが始まります。
定期的に変わるガチャでは、毎回入手していたら、お金はいくらあっても足りません。
さらに、団体戦も行われます。プレイヤーが集まった「事務所」対抗戦。その中でトップクラスに行くには?
その頂点に行った人たちの話です。
読み終わった感想としては、この人達はモバマスを「場」として、交流を楽しんでいる。
仲間を見つけ、いかに楽しみを作るかに、魂を注いでいます。
全員、本気です。
たとえば、上位を狙うには、お金をばかすかつぎこめばいい、というわけではない。
いかに無駄なく、素早く集中的にポイントを稼ぐか。
モバマス内でも最速レベルを誇る「あるかP」は、一日だけ集中してポイント稼ぎをする事や、とった上位報酬は即アイテムトレードすることなどを述べます。
実際、上位ランナーと呼ばれる人たちは、上位報酬を手にしたら即トレードにだすことが多い。
そのカードが欲しいから走ってるんじゃないの?
違うんだな。次を走るためなんだ。
「効率を考える」面白さを、この人は見つけているわけです。
また「逢坂大河P」は、モバマスを事務所経営として楽しんでいます。
事務所は基本的に、ユーザーが適当に集まるものなのですが、トップを目指すとなると適当ではいけません。
エクセルで活動を計算、グーグルドライブでメンバーの活動のデータ共有、Twitterやメールで連携をとって、人材整理。
ゲームの目標が、強い仲間たちと巡りあう「ソーシャル」になっています。
「ウマぽんP」は、どうやったらうまくトレードでアイテムを儲けられるか、というモバマス経済に長けています。
アイドルカードを取引する際、どうやれば高く、うまく売ることができるか。
キャラクターの人気、強さ、時期、タイミング、プレイヤーの性格等々……。
これらを正確に分析し、トレードする駆け引きに、面白さが生まれています。
そうかと思えば、全てのアイドルの図鑑を埋め続ける(ガチャや上位報酬もあるので死ぬほど大変です)「練炭P」や、アイマスが好きで好きで、アーケード初期から今に至るまでお金をかけて追いかけている「しのぷP」など、様々な楽しみ方の人達が登場します。
みんな、それぞれに楽しそうです。
遊び方はそれぞれ。
モバマスを知らない人が読むと、用語が全くわからない本です。
しかし、「物事をどう楽しむか」の達人が集まっていることに気づかされる本でもあるのです。
ソーシャルゲーム・アプリの辿り着く先は、いかに自分なりの楽しみ方を、自分のできる範囲でできるか。
こんな大人の青春もあるんだ、というルポとして、面白い。
ちなみにぼくは、俗に「微課金」と呼ばれる、好きなキャラ集めて満足する程度のモバマスプレイヤー。
上位報酬は取れないです。ですが、後悔はしてません。
防御デッキに大槻唯ちゃんを敷き詰めるのが、楽しみの一つです。
個人的には、続編として有名道場主や、キャラ愛特化プレイヤー、徹底した職業無課金の人などの話しも聞いてみたいですね。
『走り続ける男たち モバマス廃人』
(たまごまご)
この本を出そうとした企画がすごいよ。
誰が買うの!?って最初ビビったんですが、興味あるわー。
なんで『アイドルマスターシンデレラガールズ』(以下モバマス)は350万人以上も登録者がいるのか?
なんでそこまでのめり込むのか? どうして桁違いのお金つぎこむのか?
売上などの話は一切ありません。
フラットな目線で、モバマスをゲームとして、マジで楽しんでいる人にインタビューをしています。
ありそうでなかった、プレイヤー側の視点の本です。
アイドル150人以上を育てるというぶっ飛んだ作品。しかし、育成シミュレーションではないです。
育成要素はなくはない。でも育てるだけならすぐ終わります。
イベントが定期的に行われますが、そこまで頑張らなくてもいいですし、不参加でもOK。
基本、キャラクターの魅力を脳内補完して楽しむため、ストーリー的も「間」の多い構造になっています。
これがまあ、面白いわけです、のんびりやるには。ここが一般ライン。
ところが、これで上位を狙うと、プレイ内容がガラッと変わります。
普通に遊んでいても、絶対ムリ。とんでもなく過酷なレースが始まります。
定期的に変わるガチャでは、毎回入手していたら、お金はいくらあっても足りません。
さらに、団体戦も行われます。プレイヤーが集まった「事務所」対抗戦。その中でトップクラスに行くには?
その頂点に行った人たちの話です。
読み終わった感想としては、この人達はモバマスを「場」として、交流を楽しんでいる。
仲間を見つけ、いかに楽しみを作るかに、魂を注いでいます。
全員、本気です。
たとえば、上位を狙うには、お金をばかすかつぎこめばいい、というわけではない。
いかに無駄なく、素早く集中的にポイントを稼ぐか。
モバマス内でも最速レベルを誇る「あるかP」は、一日だけ集中してポイント稼ぎをする事や、とった上位報酬は即アイテムトレードすることなどを述べます。
実際、上位ランナーと呼ばれる人たちは、上位報酬を手にしたら即トレードにだすことが多い。
そのカードが欲しいから走ってるんじゃないの?
違うんだな。次を走るためなんだ。
「効率を考える」面白さを、この人は見つけているわけです。
また「逢坂大河P」は、モバマスを事務所経営として楽しんでいます。
事務所は基本的に、ユーザーが適当に集まるものなのですが、トップを目指すとなると適当ではいけません。
エクセルで活動を計算、グーグルドライブでメンバーの活動のデータ共有、Twitterやメールで連携をとって、人材整理。
ゲームの目標が、強い仲間たちと巡りあう「ソーシャル」になっています。
「ウマぽんP」は、どうやったらうまくトレードでアイテムを儲けられるか、というモバマス経済に長けています。
アイドルカードを取引する際、どうやれば高く、うまく売ることができるか。
キャラクターの人気、強さ、時期、タイミング、プレイヤーの性格等々……。
これらを正確に分析し、トレードする駆け引きに、面白さが生まれています。
そうかと思えば、全てのアイドルの図鑑を埋め続ける(ガチャや上位報酬もあるので死ぬほど大変です)「練炭P」や、アイマスが好きで好きで、アーケード初期から今に至るまでお金をかけて追いかけている「しのぷP」など、様々な楽しみ方の人達が登場します。
みんな、それぞれに楽しそうです。
遊び方はそれぞれ。
モバマスを知らない人が読むと、用語が全くわからない本です。
しかし、「物事をどう楽しむか」の達人が集まっていることに気づかされる本でもあるのです。
ソーシャルゲーム・アプリの辿り着く先は、いかに自分なりの楽しみ方を、自分のできる範囲でできるか。
こんな大人の青春もあるんだ、というルポとして、面白い。
ちなみにぼくは、俗に「微課金」と呼ばれる、好きなキャラ集めて満足する程度のモバマスプレイヤー。
上位報酬は取れないです。ですが、後悔はしてません。
防御デッキに大槻唯ちゃんを敷き詰めるのが、楽しみの一つです。
個人的には、続編として有名道場主や、キャラ愛特化プレイヤー、徹底した職業無課金の人などの話しも聞いてみたいですね。
『走り続ける男たち モバマス廃人』
(たまごまご)