「お金は半端じゃなく持ってますよ。角界では横綱・白鵬に次ぐほどといわれています。’10年に、年寄名跡『振分』を取得した際も、1億5千万円をキャッシュで支払ったそうです。借金をずっと返しつづける親方も多いのに……」(相撲ライター)
取組前の”気合い入れ”パフォーマンスで人気を誇った”角界のロボコップ”こと高見盛(36)。十両で進退をかけて挑んだ初場所はまったく不甲斐ない成績で終わった。
「つねづね、引退後は『親方として相撲協会に残る』と周囲に語っています。年寄株を買ったのもその表われ。永谷園やアサヒビールなど多くのCMに出演していましたし、本場所での懸賞の本数も随一ですから貯めこんでるのはわかっていましたが……」(同前)
それならば、高見盛の引退後の人生に不安はないはず。自分で部屋を興すとしても資金面はなんとかなりそうだ。だが、取材をすると、聞こえてくるのは心配の声ばかり。問題は経済面ではなく、性格面にあるようだ。
「じつは、所属する東関部屋を興した前・東関親方(元関脇・高見山)が定年を迎えた’09年、本来ならば高見盛が部屋を継ぐところだった。だが周囲は無理だと判断し、弟弟子の潮丸が継いだのです。だから、引退後は部屋付きの親方としてやっていくしかない。本人は見てのとおり変わっていて、自分の世界で生きる力士。『変人』というのが周囲の一致した見方です」(スポーツ紙記者)
また、別の相撲雑誌記者はこう話す。
「稽古場でメチャクチャ弱いのは有名です。本番での集中力には一目置かれていたとはいえ、稽古で弱かった力士が指導する立場になっても、弟子が素直に言うことを聞くとは思えない」
だが、若いころから付き合いがあり、高見盛に家の電球を替えてもらったこともあるという漫画家・やくみつる氏が本誌に激励コメントを寄せてくれた。
「10年以上前の話ですが、彼が大けがでしばらく休場した際、病院に見舞ったことがあるんです。ブレイク前で誰も見舞客なんかいない。国技館の屋根が見える病室で、そちらを寂しく見つめている彼を励ましたことを覚えてます。あれを乗り越えてこんな人気力士になったんだから……。本当は現役の最中にお嫁さんを見つけてほしかった。なんせあのキャラですからね。親方になっても事務的手腕は期待できないから(笑)、一刻も早くよき伴侶をね……」
(週刊FLASH 2月12日号)