2012年下半期のMVP候補たちをピックアップ!UFCの絶対王者=アンデウソン・シウバ、復活を果たしたGSP、これに続いたジョニー・ヘンドリックスらの戦いを振り返ってみたい。

■アンデウソン・シウバ(ブラジル)
ブラックハウス所属
通算MMA戦績37戦33勝4敗
UFC世界ミドル級王者
2012 年下半期戦績2戦2勝/7月7日対チェール・ソネン/10月13日対ステファン・ボナー

チェール・ソネン戦後の「一緒に家でBBQを食べよう」という強烈な皮肉。ステファン・ボナー戦では相手に唯一の勝機があったと思われるケージを背にした展開を自ら演出。跳び抜けた強さを見せ続けたアンデウソン・シウバはJJやGSP以上に別格か。

■ジョルジュ・サンピエール(カナダ)
トライスター・ジム所属
通算MMA戦績25戦23勝2敗
UFC世界ウェルター級王者
2012 年下半期戦績1戦1勝/11月17日対カーロス・コンディット

1年半振りの実戦で、ニック・ディアズを完封しているカーロス・コンディットと対戦。ハイキックを受けて危ないシーンに陥ってなお、絶対的な強さを見せつけた。抜群のタイミングのテイクダウンはもちろん、トップで足を抜くパスガードと、首回りの殺し方はまさに絶品。地味な攻防でも凄みを見せることができるのはGSPならでは、だ。

■ジョニー・ヘンドリックス(米国)
チーム・テイクダウン所属
通算MMA戦績15戦14勝1敗
UFCウェルター級
2012 年下半期戦績1戦1勝/11月17日×マーティン・カンプマン

マーティン・カンプマン戦の勝利1試合でここまで評価を受けるのは、やはりタイトル戦を逃した悲運の強豪というイメージからだろう。つまりは、それだけGSPへの世界王座挑戦を求められているということ。3月のエレンバーガー戦は絶対に落せない。

■ロンダ・ロウジー(米国)
通算MMA戦績6戦6勝0敗
UFC世界女子バンタム級王者

2012 年下半期戦績1戦1勝/8月18日対サラ・カフマン

UFCの歴史を僅かキャリア6戦で塗り変えてしまったロウジー。12月、ストライクフォース世界女子バンタム級王者は、UFCにとって初の女子王者に認定された。まだオクタゴンで1試合も行っていないのにベルトを手渡されても、何の批判も受けない。それほどの存在感を彼女と、彼女が最大の武器とする腕十字は有していることになる。

■クリス・ウェイドマン(米国)
セラ&ロンゴ・ファイトチーム所属
通算MMA戦績9戦9勝0敗
UFCミドル級
2012 年下半期戦績1戦1勝/7月11日対マーク・ムニョス

圧倒的なテイクダウン能力とトップコントロール、エルボーの強さを見せつけ、マーク・ムニョスを粉砕も、熱望したアンデウソン・シウバ戦は実現せず。ここ5カ月は試合数『0』で、その存在感をアピールし続けることはできなかった。熾烈を極める挑戦権争い、コンスタントに試合に出て勝ち続けるしかない。

■ジョー・ローゾン(米国)
リアリティ・セルフディフェンス所属
通算MMA戦績30戦22勝8敗
UFCライト級
2012 年下半期戦績2戦1勝1敗/8月4日対ジェイミー・ヴァーナー/12月29日対ジム・ミラー

ヴァーナーを三角絞めで破り、年末にはジム・ミラーに敗れたものの、大流血のなか魂のカニばさみ→足関節を見せてくれた。今後は完全燃焼型のファイトを勝利に結びつけてほしい。