上段がイ・ヨンジェと久米鷹介。下段がヴィシール・コロッサとナム・ウィチョル。この秋、アジアMMA最注目のカードだ (C) MMAPLANET

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11月24 日(土・現地時間)、韓国はプサンのBEXCOオーデトリアムでROAD FC10「FINAL4」が開催される。同大会ではRFCライト級王座決定トーナメントに出場中の久米鷹介は、イ・ヨンジェと対戦することが決まった。また、RFCミドル級チャンピオン大山峻護は、イン・ウンスをチャレンジャーに迎え王座初防衛戦に臨む。

9月15日のウォンジュ大会から始まったライト級トーナメント、久米はキム・チャンヒョンと戦い3分37秒、リアネイキドチョークで一本勝ちし、圧倒的な存在感を示していた。久米以外には鳥生将大に圧勝したナム・ウィチョル、キム・ソクホを破った香港在住の南アフリカ人ファイター=ヴィシール・コロッサ、キム・ウォンギとの韓国人対決を制したイ・ヨンジェらが同トーナメントで勝ち残っている。

ナム・ウィチョルとイ・ヨンジェはチーム・ポジーの同門、そのナム・ウィチョルは昨年12月のRFC05でコロッサを判定で下していることもあり、どのようなマッチアップをプロモーション・サイドがしてくるのか注目を浴びていた。

確実に決勝戦に韓国人ファイターを残すには禁断の同門対決が必要で、そのお国柄を考えるとウィチョル×イ・ヨンジェの実現は難しい。とはいえ、ウィチョルにメリットの少ないコロッサとの再戦を求めるのか。このような状況下で、久米とウィチョルの本命対決もあり得たが、正式発表は久米×イ・ヨンジェ、ウィチョル×コロッサというものだった。

久米にとってイ・ヨンジェは、ウィチョルやコロッサと比較すれば間違いなく楽な相手だ。しかし、7勝3敗のイ・ヨンジェは久米同様に、元はウェルター級のファイターで、身長は180センチを超える。サウスポーから繰り出される左ミドルで準々決勝を勝ち上がったように、打ち合いに強く、同時にテイクダウンディフェンスの攻防も制していた。つまり予断を許さない相手といえるだろう。

一方、鳥生をボディへのヒザからパウンドの連打で一蹴し、目を見張るほど急成長ぶりを見せつけたナム・ウィチョルだが、コロッサのMMAファイター化も見逃せない。香港のメガ・ジム=EPICに移り、ほぼキックボクサーと同じ動きをケージ内でしていた彼と、現在の彼は別モノだ。フィジカルの強さが目立つ韓国勢を上回る肉体的強さを持つコロッサ、そのヒザを受けると、ウィチョルも危ない一戦といえる。

国内2連敗、打ち合う癖が出てしまう大山の初防衛戦の相手は、イ・ウンスに決まった。彼もまたチーム・ポジー所属で、韓国では比較的にキャリアの長い15勝4敗という戦績の持ち主だ。大山が制したミドル級王座決定トーナメントはベスト4止まりだったが、王者として、そして1人のファイターとしてこれからを考える上で、しっかりと勝たないといけない相手だ。

なお、同大会でジェフ・モンソンを相手にMMAデビュー戦という破格の待遇のカン・ドングクは、1999年〜2003年のレスリング国家代表で、ワールドカップ97キロ級4位という実績を持つ。また、この24日には江原道のカジノ施設カンウォンランドで、カジノから資金が出るRevolutionというMMAイベントが旗揚げし、チェ・ムベ、デニス・カン、ユン・ドンシクらが出場するという。
ROAD FC10「FINAL4」対戦カードはコチラ