辛いこと、嫌なこと、自分には合わない、働いていても楽しくない…こう感じる瞬間はビジネス界において往々にしてあること。
ですが、何のために働いているのか、今の体験が今後何につながっていくのか。
そこに目を向けることでつらさを乗り越えられる。
「陽の当たる場所だけを見ていれば影は見えない。」
今回はビジョンを持つことについてご説明いたします。


「いつも暗い表情で大変そう。」


ある研修で、課長について述べられたコメントです。


「オグラさん、まさにこの通り。A課長はいつも表情が暗いんです。
『おまえ、課長なんだから暗い表情を表に出すな!』と言っているんですけどね。」


社長は、半ば諦め口調で語ります

本来であれば明るく前向きな雰囲気を率先して作るのが上司の仕事。
しかし、その上司自身が最も暗いオーラを発揮しているのは好ましい状態では
ありません。


「私はA課長をいつも叱っているんです。でも一向に直らない…
 オグラさん、お得意のコーチングならこんな時、どんな話し方をすべきなの
 でしょうか?」


社長からの問いかけに対して、私は『ドクロ』を『天使』に変える魔法の技に
ついて話すことにしました。


「社長、御社を高校野球に例えるとしたら…
 1.甲子園優勝、日本一を狙っているチーム
 2.県大会優勝を狙っているチーム
 3.県大会で一勝すれば満足するチーム
 のうちどれに当てはまりますか?」


ニヤリとして社長は即答しました。


「甲子園優勝はハナから目標にしていないんです。ウチは明らかに2.だ。
 県大会の優勝常連校を目指しています。現状はまだまだ、ですけどね。」


なんの迷いも無く語る社長。私は続けて質問しました。


「A課長も同じ思いの持ち主なのでしょうか?もしかたら、彼は
 『県大会で一勝すればいい』と思ってる、なんてことはありませんか?」


社長の自信に溢れた表情は崩れ去り、目にはサッと曇りがかかりました。


「なるほど…。そうかもしれない…」



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