■SoftBank


●世界最薄ながら使いやすい「708SC」


ケータイ電話で世界最薄モデルがこの"708SC"である(2007年2月15日のデータ)。薄さが8.4mmしかない。ストレートタイプながら、液晶画面を横に広いタイプにしたため、高さも折りたたみタイプとそれほど変わらず、持ち歩きにかなり重宝する端末である。

まずはスペックを紹介しておこう。サイズは高112.4mm×幅50.4mm×厚8.4mm。重さは73g。連続待ち受け時間がW-CDMA網で230時間、GSM網で260時間、音声通話時の連続通話時間がW-CDMA網で165分、GSM網で320分である。

メインカメラは、有効画素数200万画素のCMOSで、最大記録サイズが1600×1200ピクセルだ。サブカメラは30万画素のCMOSである。外部メモリ用のスロットが準備されていて、2GバイトのmicroSDタイプの外部メモリーに対応している。ちなみに外部メモリーは別売だ。本体カラーは「ブラウン」「シルバー」「ブルーグリーン」「ロイヤルブルー」の4色が準備されている。

この端末、ドコモのP703iμやD703iに比べて待ち受け時間は短いが、連続通話時間は長い。SoftBankの他機種と比べても遜色ない数値である。

持った感じの剛性はすごくしっかりした感じだ。これだけ薄くても折れたりしそうな感じはまったくしない。ボタン類は凹凸がしっかりしていて、けっこう大きめなので、かなり押しやすい端末だと言える。ストレートタイプだと縦に長くなるというイメージだが、この端末はそれもなく持ちやすくて使いやすい端末と言える。

写真に関しては、そこそこいい感じだ。ものすごくキレイとまではいかないが、前述のドコモの端末に比べるとかなりキレイである。縦撮りだが、レンズが上に付いているので、指が邪魔することもなく、撮影しやすい端末だ。それでは実際に撮影した写真を見ていただこう。最後の写真のみ夜モードで撮影している。




●3Gハイスピードに対応の薄型「709SC」


12.9mm。むちゃくちゃ薄いというサイズではないが、スライド式端末としては薄めの端末である。3Gハイスピードに対応しているのが特長だ。

まずはスペックを紹介しておこう。サイズは高100.6mm×幅51.4mm×厚12.9mm。重さは85g。連続待ち受け時間がW-CDMA網で220時間、GSM網で255時間、音声通話時の連続通話時間がW-CDMA網で160分、GSM網で200分である。

メインカメラは、有効画素数200万画素のCMOSで、最大記録サイズが1600×1200ピクセルだ。サブカメラは30万画素のCMOSである。外部メモリ用のスロットが準備されていて、1GバイトのmicroSDタイプの外部メモリーに対応している。ちなみに外部メモリーは別売だ。本体カラーは「シルバー」「パープル」「レッド」「ホワイト」の4色が準備されている。

機器の機能や内容は前述した708SCと同等と考えていい。ただ、液晶画面が縦長になる。数字ボタンはシートキーで凹凸がほとんどないので少し押しづらい感じだ。ボタンを見ずに入力することはほとんど不可能であろう。

持った感じは、手にしっくりくる。スライドもアシスト機能がついているのでさっと開けるのが便利。厚すぎず薄すぎず、これぐらいが使いやすいサイズなのかもと思ってしまった。これで3Gハイスピードに対応しているのだから、すばらしい。

写真に関しては、708SCと同じでそこそこいい感じだ。おそらく同じレンズなどを使っているようで、Lサイズでプリントするぐらいならまったくもって問題ないだろう。ただし、夜景など暗くなってからの写真は、昼間の写真に比べてかなり落ちるようである。では、実際に撮影した写真を見ていただこう。このカメラは夜景モードなどは持っていない。



■Kijimoto's EYE

薄型ケータイをいろいろ触って感じたのは、薄型にするために何を犠牲にしたのかということだ。買う場合はその辺をチェックした方がいいだろう。というのは、薄くなったのでバッテリーが小さくなり、持ちが悪くなったとか、ボタンが小さくなったので入力がしづらくなったとか。自分がメインでどう使うのかを考えて、その犠牲になったものが自分が使うメイン機能でないかを考えてから購入した方がいいと思うのだ。

写真に関しては、やっぱりメインというか、フラッグシップ端末に比べると多少落ちるような印象だ。ただ、筆者が買う前に思っていた、薄型がメインなのでカメラは"付け足し"みたいなものというワケではなかった。それなりにきちんと写るのは、うれしい結果である。ただ、それはソフトバンクの2機種の話で、ドコモのカメラは少々残念である。今回、時間がなかったので、5つの端末を同時に持って歩いて同じ環境で写真を撮ることができなかったのが残念である。

あと、持ち歩きに関してだが、筆者の場合、胸ポケットにケータイを入れることが多いのだが、胸ポケットに入れていると、ちょっとうつむいたときにケータイが落ちることがある。小さければ小さいほど、それが多くなるため、あまり小さい端末というのも考えものなのかもと筆者は思ったのだがいかがだろうか。もちろん、これは筆者のような持ち方をする場合のこと。ズボンのポケットに入れる人や、鞄に入れる人は、かさばらなくていいと思う人も少なくないだろう。


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編集部:木地本 昌弥
「パソコンですぐできる写真俳句」(毎日新聞社) 「その場で解決!ファイル操作とデータ管理」(技術評論社)など50冊以上の書籍を執筆。携帯電話やパソコン、IT関連から取扱説明書まで執筆ジャンルは幅広く、ITジャーナリスト・携帯電話評論家としてテレビやラジオ、講演もこなす。詳細は、著者のホームページ「我流珍述」プロフィールページまで。

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