医師が妊婦に誤って有毒な液体飲ませる―中国メディア
2026年8月19日、中国メディア・浪潮新聞は、遼寧省遼陽市の病院で妊婦が妊娠糖尿病検査の際にメタノールを含む有毒な液体を誤って飲まされる重大な医療事故が発生したと報じた。
記事によると、被害に遭った妊娠約6カ月の朱(ジュー)さんは今月7日、遼陽市第三人民医院で妊娠糖尿病検査を受けた際、担当の医師から診察机の紙箱に入っている薬を自分で取るよう指示された。箱の中にはブドウ糖液と有毒なメタノールを含有する細胞保存液が混在して置かれており、薬を取り出した朱さんが不安を覚えて2度にわたり医師に確認したものの、医師は間違いに気づかず服用を促したという。
その後、口にした液体の味が甘くないことから朱さんがラベルを確認したところ、細胞保存液のほうを服用してしまったことが判明。自ら催吐し、同院で胃洗浄を受けた上で緊急入院することになった。
朱さんによると、入院後に子宮収縮が激しくなり血液検査でも複数の異常が見られ、トラブルから10日以上が経過した現在も胎児への影響を強く懸念しているとのことだ。また、当事者の医師はその場で過失を認めたものの、病院側が専任の担当者を配置しないこと、不安が解決しないまま退院を促してきていることに対し、朱さんは強い不満を訴えているという。
報道によると、メタノールは経口摂取した場合、5~15ミリリットルで中毒や失明を引き起こし、30~70ミリリットルで死に至る危険性があるという。特に視神経や神経系への毒性が極めて強く、心拍数の急増や激しい頭痛・腹痛、嘔吐、意識障害、呼吸不全など多臓器にわたる重篤な症状をもたらすと説明されている。
記事は、朱さんが地元当局に苦情を申し立てており、遼陽市衛生健康委員会がすでに申し立てを受理して対応を進めていると伝える一方、病院側の担当者はメディアの取材に対してトラブルに関する直接的なコメントを避け、「院内で調査処理を進めており、事実関係が確認でき次第回答する」との返答にとどまっていることを報じた。
この件について中国のネットユーザーからは妊婦と胎児への影響を心配する声と、病院や担当医への強い批判が目立った。最も支持を集めたコメントは「見出しは『ある病院の医師の重大なミスで妊婦が入院』とすべきだ」というもので、多くのユーザーがこの事故の深刻さをもっと明確に伝えるべきとの見解を示した。
医師や病院に対する不信の声が相次ぐ中、特に患者自身が診察室の机から薬を取らされ、ブドウ糖と有毒な細胞保存液が同じ箱に置かれていた運用を問題視するユーザーが多く、単なる個人の不注意ではなく、院内の薬品管理と安全確認の仕組みの欠陥だと受け止められている。また、中には「故意ではないか」とさえ疑うコメントも見られた。(編集・翻訳/川尻)

