険しい表情で撮影に臨んでいた堺雅人(写真・吉田 豊)

写真拡大

 7月下旬から始まり、大きな話題を呼んでいるTBS日曜劇場VIVANT』。8月16日に放送された14話は、世帯視聴率16.6%、個人視聴率10.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と好調をキープしている。

 8月2日に放送された12話の視聴率は、社会を揺るがせた災害ニュースと週間視聴率で同率1位だった。

令和8年熊本地震が起こった7月28日のNHK『ニュースウオッチ9』が『VIVANT』と同じ視聴率でした。ベスト10のうち、ドラマは『VIVANT』だけで、あとはTBS系のバレーボール・ネーションズリーグとNHK連続テレビ小説『風、薫る』と地震関連のニュースばかり。ドラマでは存在感が際立っています」(民放テレビ局関係者)

 ドラマの初回が放送される直前の1時間、堺雅人など主要キャストを呼んで生放送で番組宣伝を編成する力の入れようだった。

「3年前のドラマのヒットぶりを振り返ると、TBSが力を入れたくなる気持ちもわかります。局内では、地上波テレビでの売り上げが右肩下がりのなかでも『今季の黒字は確定だね』と “VIVANT効果” を予測する人もけっこういます」(TBS関係者)

 今後も視聴率は伸びていきそうな様相だが、決して手放しで構えているわけでもない。その1つが今作を「2クール」(6カ月)で編成したことだ。

「当初は話題作だからという見方が強かったのですが、実は9月19日から10月4日まで『アジア大会 愛知・名古屋』が開催され、TBSは連日放送します。今回は1994年の広島大会以来となる日本での開催で、前回は柔道女子48kg級で田村亮子(現・谷亮子)が金メダルを獲得しました。

 ですが、近年は五輪をスケールダウンさせたアジア大会の視聴率はジリ貧になっており、局内では同じく視聴率が稼げない陸上の世界選手権同様、『いつまで放映権を抱えるのか』と、打ち切りの議論も起こっています。視聴率が見込めないと当初より予想しているわけです。

 今回、『VIVANT』をあえて2クールで編成したのは、アジア大会対策もあると言われています。期間中、ドラマは最大3回休止になる可能性がある。アジア大会の視聴率のガタ落ちをカバーするため、年末まで『VIVANT』を編成したというわけです。

 また、ドラマの主要キャストの二宮和也さんをアジア大会番組公式アンバサダーに据えたのも、ドラマファンの視聴者層を取り込みたい意図が感じられます。裏返せば、スポーツとドラマを1つのコンテンツと見立てれば、互いの弱点をカバーできると局上層部も判断したのでしょう」(同)

 社運を賭けた大作だが、その効果は、はたして――。