豪華ホテルの満足度は外資系に軍配=東京・汐留にあるコンラッド東京(少数サンプルで調査対象外)の1泊6万円程度のスタンダードルーム(資料写真:吉川忠行)

写真拡大

“豪華ホテル戦争”上位を外資系が席巻──。市場調査を手掛けるJ.D.パワー・アジア・パシフィック(東京都港区、蓮見南海男社長)が14日発表した「06年日本ホテル宿泊客満足度(CS)調査」によると、1泊3万5000円以上の超高級ホテルブランドでCS上位5位中4ブランドを外資系が占めた。

 第2位の「帝国ホテル」(752点)が国内資本のブランドとして唯一ベスト5入りしたが、首位に大阪・梅田に構える米系「ザ・リッツ・カールトン」(767点)、3位に米系「フォーシーズンズホテル」(747点)、4位にシンガポール系の「パンパシフィックホテル」と米系「ウェスティン」(ともに701点)と外資系が並んだ。

 また、宿泊客が超高級ホテルを評価する際に最も重視するのは料金(21%)だが、客室(19%)とホテルスタッフ(18%)も重視するという結果も出た。調査対象の超高級16ブランドのうち国内系では「ホテルオークラ」が7位(692点)、「ロイヤルパークホテル」が8位(691点)、「ブライトンホテル」が15位(673点)、「ホテルニューオータニ」が16位(670点)だった。

 同調査は全国91のホテルグループ・チェーンを対象に、直近1年間に宿泊したホテルの満足度をインターネット上で調査し、18歳以上の男女約2万人から回答を得た。J.D.パワーは調査結果をもとに「厳しい競争環境で優位に立つには、低価格競争に走るのではなく、料金に対してどれだけ価値の高い宿泊体験を提供するかが重要」と分析している。

 1万5000円〜3万5000円の価格帯では「リーガロイヤルホテル」(675点)、「ホテルグランヴィア」(671点)、「ホテル日航」(663点)がベスト3。1万5000円未満では「ロイネットホテル」(686点)、「ドーミー」(650点)、「コンフォート」(641点)が上位に並んだ。【了】

■関連記事
加速する“2007年問題”(05年7月1日)