千葉大会では中野たむ(左)とトリオを組んだ岩谷麻優(右)だったが…。中央は鈴季すず

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 女子プロレス「スターダム」のIWGP女子王者・岩谷麻優(31)が、メインイベントでの同王座戦開催を訴えた。

 10日の千葉大会ではワールド王者の中野たむ、鈴季すずと異色トリオを結成し、玖麗さやか&八神蘭奈&梨杏のデビュー1年未満トリオと対戦。試合中に中野と鈴季が仲たがいする場面もあったが、最後は鈴季が梨杏から勝利を挙げた。

 試合後のバックステージでも言い争う2人を見かねた岩谷は「2人でもめてる場合じゃなくない? 今日は後輩たちに先輩の背中を見せるべきなんじゃないの。そんなんでスターダムの赤いベルト(ワールド王座)のチャンピオンなの? 器ちっちゃ」と中野を公開説教した。

 入場順を中野より後にされたことも腹立たしかったようで「スターダムの顔として岩谷麻優が最後に入場するべきでしょ。試合でも仲間割れして面白くないね」と吐き捨てる。

 いつもは冷静な岩谷が、ここまで感情をあらわにするのは異例のこと。大会後に取材に応じ「私は今年、大物を倒してIWGPの価値を上げたし、お客さんが『今日はIWGPがメインだったらよかったのに』って思うような試合しかしてない。なのに今日の入場順や試合順のメインは赤。毎回会社ってバカだなって思ってます」と憤りを示した。

 新日本プロレスとの合同興行(17日、エディオンアリーナ大阪)で行われる渡辺桃とのV8戦がセミに据えられたことも拍車をかけた様子。2022年11月に開催された前回の合同興行では、岩谷とKAIRI(現WWEのカイリ・セイン)のIWGP女子初代王者決定トーナメント決勝戦がメインだったからだ。「合同興行なのでミックスドマッチがメインは当然かもしれないですけど、やっぱり悔しい思いはある」と明かす。

 これまでのスターダムマットでも、団体最高峰王座に位置づけられるワールド王座戦と同日開催された際、IWGP女子がメインで行われたことは一度もない。そのためV8を達成した暁には、次回の王座戦をメインで開催することを団体側に提言するという。

「今の赤いベルトの王者って誰?って感じで存在感もない。だから別に赤がメインでやる必要ってないじゃないですか」とワールド王者の中野に再び苦言を呈した岩谷は「今、赤とIWGP、どっちと試合がしたいか?ってなったら、全世界の女子プロレスラーが『IWGP』って言ってくれる自信があります。今回の試合で会社もさすがにわかるでしょ。桃から防衛したら、次の防衛戦はメインにしてほしい」。

 力強く訴えたアイコンがベルトの序列を正す。