「今までは見る側だったので…」大谷翔平が滲ませた“勝利への渇望” エ軍時代に立てなかった至高の舞台に挑む覚悟
ドジャースで活躍を続け、ワールドシリーズ進出にまで牽引してきた大谷。(C)Getty Images
「いよいよ始まるなと、興奮している気持ちですね」
本拠地で迎えるヤンキースとのワールドシリーズの開幕を前に、現地時間10月25日に行われた会見に臨んだ大谷翔平(ドジャース)は、高鳴る胸の内を隠そうとはしなかった。
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レギュラーシーズンで史上初となる「シーズン54本塁打・59盗塁」を達成した大谷。歴史的な大記録をやってのけた勢いのままに臨んだポストシーズン進出でも好調を維持。打率.286、3本塁打、10打点、OPS.934のハイアベレージをマークし、得点圏では打率.667(9打数6安打)と打ちまくっている。
そうした中でたどり着いたワールドシリーズはやはり特別だ。大谷自身は過去に2度のMVPを受賞、さらに日本人史上初の本塁打王にもなった。だが、本人が望んでいたのは、「チームとしての勝利」。そのために蜜月の関係にあったエンゼルスを離れる決断もした。
東西の名門同士の対決とあって、大勢の記者に囲まれた会見の場でも、勝利への想いが滲んだ。
「毎年、毎年ワールドシリーズはもちろん盛り上がっていると思いますけど、今までは見る側だったので楽しみにしています。悔しい思いの中で今年は自分がプレーできる喜びをフィールドで出せたらと思います」
無論、ワールドシリーズに進んだからといって満足するわけがない。偉才が望むのはやはり勝利だ。アーロン・ジャッジらスターを擁するヤンキースとの頂上決戦は相当な重圧がかかるのは必至だが、「独特な雰囲気の中でどれだけ冷静に自分の打席を送れるかだと思う」と強調。「本当に1試合1試合、ここを目指して、ここで勝つことをイメージして頑張ってやってきた。今シーズンの集大成としてこのシリーズで勝って最高の終わり方ができればと思う」と意気込んだ。
果たして、至高の舞台で“勝利”を手にできるか。まさに真価の問われるシリーズとなりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]