「源氏物語」の人物をモチーフにした講談を披露する神田蘭

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 講談師の神田蘭が、東京・浅草演芸ホールの10月下席(26〜30日)の夜の部で自身2度目の主任(トリ)興行を務める。

 「講談界のニューヒロイン」の異名を取る気鋭の女流講談師。昨年5月の初トリはレビュー講談としてココ・シャネルや、中島みゆきら、女性の生きざまをドラマチックに語り尽くし話題となった。

 2度目のトリとなる今回は「蘭流 源氏物語」と題し、NHK大河ドラマ「光る君へ」でも話題となった平安のベストセラー「源氏物語」の女たちにフォーカスする。「今年、NHK・Eテレで『源氏物語の女君たち』と題したショート講談を作ったんですが、それを膨らまして女たちの物語にできれば。日本が世界に誇る文学『もののあはれ』を感じる入り口になれたらいいな」と語る。

 1本は藤壺中宮と光源氏が主題、もう1本は情念の女性・六条御息所の話を準備しているという。和歌や歌を披露する場面もあるといい「藤壺が女から母になっていく心の動きや、六条御息所の自分をコントロールできなくなる女の性(さが)が描けたら」。もう1本、新たな人物のネタを準備しているそうで「お楽しみにしてほしい」と予告した。

 ◆神田 蘭(かんだ・らん)埼玉県生まれ。女優、ナレーターとして活動後、2004年1月に神田紅に入門し、08年6月に二ツ目、18年5月に真打ち昇進。古典ネタに加え、創作も得意とし“婚活3部作”が話題に。レギュラーにJFN「恋する日本史」、産経ポッドキャスト「神田蘭の5分で恋する日本史列伝」など。特技は日本舞踊(吾妻流)、ピラティス。