NATO国防相会合に出席する中谷防衛相(中央)(17日午後、ブリュッセルで)=田村直広撮影

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 【ブリュッセル=田村直広】中谷防衛相は17日午後(日本時間17日夜)、ベルギーで開かれた北大西洋条約機構(NATO)国防相会合に、韓国、豪州、ニュージーランドの国防相らとともに出席した。

 会合では欧州・大西洋とインド太平洋の平和と安定は不可分だとの認識で一致し、安全保障面での連携強化を確認した。

 NATOは日韓豪ニュージーランドの4か国(IP4)をインド太平洋地域のパートナー国に位置づけており、国防相会合に初めて招待した。中谷氏は「基本的価値と戦略的利益を共有する同志国との連携を深め、日本とNATO、NATOとIP4で一層協力を進展させることが重要だ」と述べ、中国やロシアの力による現状変更の試みに対抗するための連携強化を呼びかけた。

 ロシアによるウクライナ侵略を巡っては、引き続きウクライナ支援を続けるとし、自衛隊車両を追加提供する考えを示した。中国軍が14日、台湾を取り囲む形で実施した大規模な軍事演習についても説明し、各国と懸念を共有した。

 中谷氏は会合に合わせ、ウクライナのルステム・ウメロフ国防相と個別に会談したほか、IP4の4か国による会合も行った。19日には、イタリアで初開催される先進7か国(G7)国防相会合に出席する。