【菜花 明芽】結婚後、手取り20万円男性に待ち受けていた「地獄」…「裕福な私立小の子」を見た妻が放った一言

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昨今「少子化」が深刻な問題となっている。その背景として結婚に至るカップルも減少傾向にあるという。厚生労働省の調査によると2023年の出生数(速報値)は、前年から5.1%減の75万8631人となり、その数は8年連続で減り続け、今回は過去最少と悪化の一途をたどった。婚姻数も48万9281組で戦後初めて50万組に届かず、前年に比べ3万組以上減少したのだ。バブル崩壊後、若者の賃金が上昇しなかったことで、結婚や出産が現実的に難しくなったと言われている。そんな中で、経済的不安を抱えながらも結婚し、その後の努力も虚しく人生に大きな影を落とした人もいるようだ。

交際十年で結婚した正社員の蓮さん(仮名・30歳)。事務職をしており、その手取りは20万円ほどで、家賃と生活費に加え奨学金の返済もあるので、手元にお金が残ることはほとんどない。結婚すれば妻(美咲さん・仮名・30歳)の収入もあるので生活が楽になると考えていたが、現実はそう甘くなかった。そこで、美咲さんは手に職をつけるため、歯科衛生士の専門学校へ通い始める。学費も自身で払い、バイトを掛け持ちして夜遅くまで働いてくれることに。10万円を家庭に入れてくれたが、かかる費用が倍になり生活は困窮したまま。蓮さんは経済的不安から「結婚式」や「出産」を望む妻に我慢ばかりさせていた。

記事前編は【手取り20万円・30歳男性が結婚して受けた「屈辱」、妻が望む「華やかな結婚式」は挙げられない…】から。

妻に覚えはじめた「違和感」

「あれから3年経ち、妻は無事専門学校を卒業しました。歯科衛生士の手取りは21万円ほどで、以前よりも多くお金が家庭に入るようになり、少しずつ貯金もできるようになって。これから、徐々に彼女の希望を叶えることができると思っていたのですが……。この頃から、妻は僕と二人でいてもスマホばかり見るようになったのです」

蓮さんは、妻が学校の友達や仕事先の人と頻繁に連絡を取り合っているのだろうと思っていたそう。しかし、休日に「買い物へ行く」と一人で出かける回数が増えたことで彼女に違和感を覚えるようになった。

歯科医師との不倫

「やはり僕の嫌な予感は的中しました。ある日、妻がトイレに立った時、テーブルに置いてある彼女のスマホから突然LINEの着信音が鳴り出して。ふと画面を見ると、そこには「史弥さん(仮名・40歳)」という見知らぬ男性の名前が表示されていたのです。すぐに妻を問い詰めると、勤め先の歯科医師との不倫を白状しました」

蓮さんはあまりのことに頭が真っ白になったという。経済的不安を抱えながらも、お互い支え合ってこれまでやってきたという強い思いがあったからだ。それだけ妻の不倫は蓮さんにとって予想外だったと言える。

「彼女は不貞を働いた経緯を語り始めました。『あなたとの生活も楽しかった』と前置きした上で『ただ結婚式を挙げたり、子どもを産んだりすることを考えた時、どうしても経済的苦しさを感じざるを得なかった』と悲しげな表情を浮かべて……。それで、身近にいる経済的余裕のある歯科医師の史弥さんに心惹かれるようになったと話しました」

今まで知らなかった楽しさ

妻のしたことは許せないけれど、蓮さんは経済的理由が原因で彼女を精神的に追い込んでしまったことに重い責任を感じたそう。

「妻は不倫にハマった理由について『史弥さんとのデートで、初めて高級レストランにも行って、ブランドものも買ってもらえて、今まで知らなかった楽しさを味わってしまったことが大きかった』と明かしたのです。その発言を聞いて、確かに僕は彼女に何一つ贅沢をさせてやれなかったと後悔の念に駆られました」

妻の不倫相手である歯科医師は子持ちの既婚者だったという。彼の家族の様子も彼女にとって魅力的に映っていたのだ。

「不倫相手の子どもはみんな私立の学校へ通っていたと言います。妻は経済的不安から出産もままならないのに、お金のかかる私立へ子どもを通わせている裕福な彼に、より一層心奪われてしまったそう。しかも、家族そろって海外旅行へ出かけるのも日常茶飯事で、旅行すらできない自分に虚しさを感じたとも話していました」

妻は心機一転、関係を清算したが

不倫の全容を知りショックを受けた蓮さん。その姿は妻の目にあまりにも悲しく映ったのではないかと語る。

「彼女は僕の様子を見て、自らの不貞を反省したようでした。加えて、彼に結婚してくれる気配がないことを悟り、不倫関係を清算した様子。さらに心機一転、職場を変えて働き出したのです。一見、僕たちは元のさやに収まったかのように見えますが、きっと彼女の中で『玉の輿を羨ましい』と思う気持ちは消えないでしょう。一度贅沢の限りを尽くしてしまったのだから、僕との生活に満足しているとは思えません」

賃金が上がらず経済的不安を抱えている人は数多くいる。今回のケースのように、相手に我慢ばかり強いることで、結果的に夫婦関係に亀裂が入ってしまうことはそう珍しい話ではない。この出来事は決して他人事ではないと肝に銘じておくべきだろう。

手取り20万円・30歳男性が結婚して受けた「屈辱」、妻が望む「華やかな結婚式」は挙げられない…