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台湾の大手半導体メーカーTSMCが熊本大学や熊本県立大学と共同研究を進めるプロジェクトが9日、発足しました。目的は地下水の保全です。

熊本市のホテルで開かれた発足式に集まったのは、TSMCや子会社JASMのほか、熊本大学と県立大学の幹部です。発足したのは、地下水保全を目的に共同研究するプロジェクトです。

菊陽町の第1工場で年内に量産を開始する予定のTSMC。半導体の製造には大量の水が必要で、2028年度以降、第1工場と、隣接地に建設する第2工場あわせて1年間に約803万トンの地下水を採取する計画です。これは菊陽町で1年間に採取される地下水量の8割以上に相当します。

■熊本県立大学 黒田忠広理事長
「県民の皆さまから、そんなに地下水を使っても大丈夫かと尋ねられます。その答えはサイエンスが示すべきであります」

プロジェクトでは、熊大と県立大が熊本地域の地下水について長期的に水位の観測や水質の分析を行い、TSMCとJASMがこれを支援します。地下水保全について大学との協同研究は初めてとなるTSMCは、「持続可能な未来へ研究を加速させたい」とコメントしています。