とちぎテレビ

栃木県内では、10月1日から最低賃金がこれまでの時給954円から時給1004円に引き上げられます。50円増額の上げ幅は過去最高となります。

すべての労働者に適用される時給の最低額である最低賃金の引き上げが、都道府県ごとに順次始まります。

栃木県では1日、最低賃金が現在の時給954円から50円引き上げた時給1004円に改定されます。

上げ幅は、物価高などを背景に3年連続で過去最高を更新していて、栃木県の最低賃金の時給が千円を超えるのは、現行の制度になった2002年以降初めてです。

厚生労働省は2024年7月に、すべての都道府県の最低賃金を時給で一律50円引き上げるという目安を示していて、栃木県は目安通りの増額です。

また、今回の改定により時給の全国平均は1055円になり、最も高いところで、東京都の1163円、最も低いところでは、岩手県の951円となりました。

1日から最低賃金が時給1004円に引き上げられることについて、県民からは

「上がってうれしい。物価も上がり続けているのでもっと上がったほうがいい」や「最低賃金が上がるのはいいが、103万円の年収の壁がある」といった意見が聞かれました。

一方で雇用する側からは、アルバイトなどが最低賃金の引き上げにより「年収の壁」を意識して就業時間を調整するため、人手不足を懸念する声も上がっています。

これを受けて県内の労働組合で作る連合栃木は30日会見を開き、労働者と企業への周知を呼び掛けました。