とちぎテレビ

9月は「世界アルツハイマー月間」です。各地でさまざまな取り組みが行われていますが、栃木市で26日、認知症に対する理解を深めるための催しが開かれました。

栃木市には認知症の人と家族を、「認知症サポーター」などの支援者とつなぐ組織が5つあり、「チームオレンジ」と呼ばれています。

「とちぎオレンジまち活フェスタ」は栃木市が9月を「認知症普及啓発月間」としているのに合わせて今回初めて開かれた催しで、パネルの展示や認知症サポーターらが活動状況を発表しました。

栃木市内には現在、商業施設や喫茶店など15カ所に認知症の人や家族、住民などが自由に交流できる「認知症カフェ」があり、昨年度は延べ1千人が活用しています。

活動報告ではコーヒーの屋台をイオン栃木店に出して出張型の認知症カフェを行ったエピソードや、近くの小学校でサポーター養成講座を開いた話題などが紹介されました。

また、医師でチームオレンジの活動にも関わる大森正規さんが認知症になっても困らない社会づくりをテーマに講演しました。大森さんは「周りの人の対応でその人の認知症の進行具合が決まる。患者さんとご家族、そして医療介護スタッフの信頼関係が必須」だと述べたほか、介護がうまく行くコツは100点を目指さず地域の医療や専門家など他人を頼ること、できる限り認知症の世界を理解し大切にしてあげて欲しいと呼びかけました。