最上級のタイパを実現するビジネスジェット、気になるアレコレを聞いてみた
日々忙しく仕事をこなす経営者やビジネスマンであれば、出張で飛行機を利用する際、空港での長い待ち時間や、目的地への直行便の少なさに頭を抱えた経験があるのではないだろうか。
そんな悩みを解決し、快適で効率のいい空の旅を実現するのがビジネスジェットである。日本ではあまり一般的ではないが、実はアメリカでは2万機以上のビジネスジェットが運航しており、広く普及している現状がある。
今回はANAビジネスジェットの広報担当を務める松原玲人氏と友田淳也氏に、ビジネスジェットについての気になるアレコレを聞いてみた。
大型ビジネスジェット機「BombardierGlobal 8000」
○ビジネスジェット、どんな用途が多い?
日本では主に企業の重役が出張の目的で利用するか、個人が旅行のために利用するか、用途が大きく2つに分かれるというビジネスジェット。国内・海外ともにチャーター手配サービスを展開しているANAビジネスジェットだが、国際線での利用が割合としては多いのだそうだ。
気になる利用料について、同社のHPに掲載されているサンプル料金を参照すると、例えば東京からジュネーブに向かい、ローマを経由して帰国する場合、定員13名の大型機を利用して費用は約7,000万円から。
国内の移動を例にとると、福岡から宮崎、その後徳島へ行き福岡に戻るスケジュールでは、8〜10人乗りの中型機で約900万円〜、4人〜5人乗りの小型機で約400万円〜となっている。
ただしこれらはあくまでサンプル料金。目的地と搭乗人数、使用機体の大きさや運航時期といった諸条件によって変動するという。
搭乗の際に特別な条件は必要なく、「通常の商用便が対応しているサービスは全てカバーしている。」とのこと。商用便とは異なり、ペットも客室に同乗できる。
こちらは小型ビジネスジェット機「HondaJet Elite S」機体の種類によっても利用料は変わる
○1番のメリットは『柔軟性とタイパの良さ』
そんなビジネスジェットの一番の魅力は、利用者の予定に最大限対応した柔軟性。一般の商用便では、目的地や発着する空港、運航スケジュールが完全に決まっているが、ビジネスジェットでは柔軟に対応できるという。そのため、時間の都合をつけやすく、時間対効果の高い移動ができる。
「ビジネスジェットを使っていただく際は、お客様の予定を先に立てていただいて、その時に利用できる機体で希望に沿ったものを提案しています。空港の運用時間といった制約はありますが、基本的に好きな時間に発着可能です。」
搭乗までにかかる時間を短縮できるというメリットもある。商用便では、国際線の場合、搭乗予定時間に対して1時間前までにチェックインを済ませ、保安検査所を通過、搭乗口に集合というスケジュールが一般的だが、ビジネスジェットなら30分〜15分に短縮できるそうだ。
「ビジネスジェットでは指定された集合場所や専用ターミナルに、30分〜15分前に到着していれば搭乗できます。国際線でも専用ターミナル内での保安検査場や出国審査を通過するだけ。さらに専用ターミナルまでのアクセス手段も、弊社でアレンジしています。」
小型ビジネスジェット機「HondaJet Elite」
目的地の柔軟性は移動時間の短縮にもつながる。ビジネスジェットなら商用便が運航していない、より目的地に近い空港に着陸できるからだ。
「例えば日本からニューヨークに向かうには、日系の航空会社では通常ジョン・F・ケネディ国際空港に到着しますが、ビジネスジェットならマンハッタン周辺にある複数の空港の中から選択できます。その後の予定に合わせて一番近い場所に到着できるので、移動時間の短縮も叶います。」
一般的に直行便が運航していないような目的地でも、ビジネスジェットなら直行可能。日本からは商用便を利用し、乗り継ぎでチャーター機を利用すると、4〜5時間ほどかかる乗り継ぎ時間を節約できる場合もある。
「欧米にはビジネスジェット専用の空港が多く、空港によっては24時間離着陸が可能です。商用便が飛んでいないので、前後に離発着する他のフライトが原因で遅延するリスクも少なく、フライトをご利用いただけます。」
希望の空港間の直行も容易で、自身のスケジュールに合わせて移動できるとのこと。国内はもちろん、海外ではより移動の柔軟性が高まるそうだ。
「時間価値を大事にされている方が多いので、『早めの時間に着くように』や、『スケジュールの希望に沿う形でフライトを調整してほしい』といったご要望が1番多いです。」
○搭乗時間も有効活用、ビジネスジェットだからこその秘匿性とプライベート感
ビジネスジェット内のインテリアの一例
他の搭乗客がいないこともビジネスジェットの特徴。飛行中に仕事をして、さらなる時間の有効活用も期待できる。
「飛行中に会議や打ち合わせができるほどの秘匿性が担保された環境は、ビジネスジェットならではの環境です。」
また、機内インテリアの希望に応じた機体選択が可能。ソファー席が向かい合わせに配置されている機体では、まるでリビングのようなくつろぎの空間を楽しめる。エンタメ用の大型モニターをがある機体では、プライベート感を満喫できる。
食事の有無からその内容まで、自由にアレンジ可能だ
「機内食や飲み物の提供も可能です。ご希望に応じてメニューのアレンジもできます。ビジネスジェットは飛行高度が高く揺れが少ないことから、脚付きのグラスでワインを楽しんでいただくこともあります。」
***
搭乗者の要望に幅広く対応するビジネスジェット。行き先や利用空港によって異なるが、直近の依頼であっても、調整が整えば手配が可能とのことだった。国内・海外での移動におけるタイムパフォーマンスを重視したい人にとっては、最良の選択肢となることだろう。機会があれば利用してみてはいかがだろうか。
※画像はすべてANAビジネスジェットより提供
そんな悩みを解決し、快適で効率のいい空の旅を実現するのがビジネスジェットである。日本ではあまり一般的ではないが、実はアメリカでは2万機以上のビジネスジェットが運航しており、広く普及している現状がある。
大型ビジネスジェット機「BombardierGlobal 8000」
○ビジネスジェット、どんな用途が多い?
日本では主に企業の重役が出張の目的で利用するか、個人が旅行のために利用するか、用途が大きく2つに分かれるというビジネスジェット。国内・海外ともにチャーター手配サービスを展開しているANAビジネスジェットだが、国際線での利用が割合としては多いのだそうだ。
気になる利用料について、同社のHPに掲載されているサンプル料金を参照すると、例えば東京からジュネーブに向かい、ローマを経由して帰国する場合、定員13名の大型機を利用して費用は約7,000万円から。
国内の移動を例にとると、福岡から宮崎、その後徳島へ行き福岡に戻るスケジュールでは、8〜10人乗りの中型機で約900万円〜、4人〜5人乗りの小型機で約400万円〜となっている。
ただしこれらはあくまでサンプル料金。目的地と搭乗人数、使用機体の大きさや運航時期といった諸条件によって変動するという。
搭乗の際に特別な条件は必要なく、「通常の商用便が対応しているサービスは全てカバーしている。」とのこと。商用便とは異なり、ペットも客室に同乗できる。
こちらは小型ビジネスジェット機「HondaJet Elite S」機体の種類によっても利用料は変わる
○1番のメリットは『柔軟性とタイパの良さ』
そんなビジネスジェットの一番の魅力は、利用者の予定に最大限対応した柔軟性。一般の商用便では、目的地や発着する空港、運航スケジュールが完全に決まっているが、ビジネスジェットでは柔軟に対応できるという。そのため、時間の都合をつけやすく、時間対効果の高い移動ができる。
「ビジネスジェットを使っていただく際は、お客様の予定を先に立てていただいて、その時に利用できる機体で希望に沿ったものを提案しています。空港の運用時間といった制約はありますが、基本的に好きな時間に発着可能です。」
搭乗までにかかる時間を短縮できるというメリットもある。商用便では、国際線の場合、搭乗予定時間に対して1時間前までにチェックインを済ませ、保安検査所を通過、搭乗口に集合というスケジュールが一般的だが、ビジネスジェットなら30分〜15分に短縮できるそうだ。
「ビジネスジェットでは指定された集合場所や専用ターミナルに、30分〜15分前に到着していれば搭乗できます。国際線でも専用ターミナル内での保安検査場や出国審査を通過するだけ。さらに専用ターミナルまでのアクセス手段も、弊社でアレンジしています。」
小型ビジネスジェット機「HondaJet Elite」
目的地の柔軟性は移動時間の短縮にもつながる。ビジネスジェットなら商用便が運航していない、より目的地に近い空港に着陸できるからだ。
「例えば日本からニューヨークに向かうには、日系の航空会社では通常ジョン・F・ケネディ国際空港に到着しますが、ビジネスジェットならマンハッタン周辺にある複数の空港の中から選択できます。その後の予定に合わせて一番近い場所に到着できるので、移動時間の短縮も叶います。」
一般的に直行便が運航していないような目的地でも、ビジネスジェットなら直行可能。日本からは商用便を利用し、乗り継ぎでチャーター機を利用すると、4〜5時間ほどかかる乗り継ぎ時間を節約できる場合もある。
「欧米にはビジネスジェット専用の空港が多く、空港によっては24時間離着陸が可能です。商用便が飛んでいないので、前後に離発着する他のフライトが原因で遅延するリスクも少なく、フライトをご利用いただけます。」
希望の空港間の直行も容易で、自身のスケジュールに合わせて移動できるとのこと。国内はもちろん、海外ではより移動の柔軟性が高まるそうだ。
「時間価値を大事にされている方が多いので、『早めの時間に着くように』や、『スケジュールの希望に沿う形でフライトを調整してほしい』といったご要望が1番多いです。」
○搭乗時間も有効活用、ビジネスジェットだからこその秘匿性とプライベート感
ビジネスジェット内のインテリアの一例
他の搭乗客がいないこともビジネスジェットの特徴。飛行中に仕事をして、さらなる時間の有効活用も期待できる。
「飛行中に会議や打ち合わせができるほどの秘匿性が担保された環境は、ビジネスジェットならではの環境です。」
また、機内インテリアの希望に応じた機体選択が可能。ソファー席が向かい合わせに配置されている機体では、まるでリビングのようなくつろぎの空間を楽しめる。エンタメ用の大型モニターをがある機体では、プライベート感を満喫できる。
食事の有無からその内容まで、自由にアレンジ可能だ
「機内食や飲み物の提供も可能です。ご希望に応じてメニューのアレンジもできます。ビジネスジェットは飛行高度が高く揺れが少ないことから、脚付きのグラスでワインを楽しんでいただくこともあります。」
***
搭乗者の要望に幅広く対応するビジネスジェット。行き先や利用空港によって異なるが、直近の依頼であっても、調整が整えば手配が可能とのことだった。国内・海外での移動におけるタイムパフォーマンスを重視したい人にとっては、最良の選択肢となることだろう。機会があれば利用してみてはいかがだろうか。
※画像はすべてANAビジネスジェットより提供