強烈な繁殖力で敬遠されがちなクズですが…(HI-Dさん提供)

写真拡大

つる性の多年草で、古くから根を葛󠄀粉や漢方薬として用いられるクズ。今、SNS上ではそんなクズの実の美味しさが大きな注目を集めている。

【写真】実はこんなに小さいですが…

「みんなは海外でも侵略的外来生物として恐れられる日本のマメを知っているだろうか。
本気を出せば大木を飲み込むほどに育つ。
その名もクズ。
しかし美味しい。
たまにツル先を天ぷらにする人がいるけどもっと美味しい部位がある。」

と紹介したのは"マッド菜園ティスト"として活動するHI-Dさん(@scientist_hid)。

クズはマメ科の植物で、長さ15cmほどの枝豆に似た果実が成る。一般に流通することはほとんどないようだが、甘味の強いダイズのような味わいで、茹でたり炒ったりして食べると絶品ということだ。

HI-Dさんに話を聞いた。

ーークズの実を召し上がったきっかけは?

HI-D:クズは根から花まで食用にされますが、毒性があるという話がなく、ダイゼインという骨密度の低下を防ぐ女性ホルモン同様の働きを持つ成分が豊富に含まれると聞きました。なぜ豆が利用されないのか興味を持ち味を確かめました。

ーーおすすめの食べ方は?

HI-D:風味がダイズに近いため、煎りダイズのようにするかきな粉にするのが良いと思います。

ーー投稿への反響について?

HI-D:野生のものを食べるのが好きな界隈の人達の反応が多かったのが面白いですね。全く珍しいものではなくありふれたものなのに。

◇ ◇

SNSユーザー達から

「あの豆美味いんだ...根の澱粉以外食わないで捨ててた...」
「都庁の壁をプロジェクションマッピングてなくクズで覆ったら涼しくなっていいかもねw」
「アメリカの砂漠化に導入され、グリーンモンスター と駆除対象になる程生命力強い。豆まで葉も食べられるのは知りませんでした」

など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。ご興味のある方はぜひお試しいただきたいが、生育環境により有害な可能性もあるので、あくまで自己責任で。

なお今回の話題を提供してくれたHIーDさんは自身が品種改良した品種を世界中に広め、やがてその道で"世界征服"が目標なのだという。Xアカウントやホームページで日頃の研究を発表しているので、農業や園芸に興味のある方は要チェックだ。

HI-Dさん関連情報
Xアカウント:https://x.com/scientist_hid

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)