未経験で始めたチアに“苦悩”の連続 元売り子…コンプレックスだった「モチモチほっぺ」
「BsGravity」連載…第2回はサブリーダーの「HIYORI」
オリックスの球団公式ダンス&ヴォーカルユニットは結成11年目を迎える。今季は新たな“挑戦”をスタートさせ、「BsGravity(ビーズグラビティ)」として躍動。メンバーは「BsGirls」9人と「BsGuys」5人の男女混成14人でスタジアムをさらに沸かせている。第2回は在籍3年目でサブリーダーも務めるパフォーマーの「HIYORI」に話を聞いた。
アピールポイントは「ぷにぷにモチモチのほっぺ」だと無邪気に笑う。「最初はコンプレックスだったんですけどね。母に『え、それがいいんじゃん!』と言われて……。そこから人前で言うようになったら、ファンの皆さんも『それが好き』だと言ってくださって、そこから定着しました」。両手で頬をさすりながら照れる。
ダンスとの出会いは“仕事中”だった。「元々、ビールの売り子をしていたのですが、その時に球場のチアを見て『いいな〜』と思ったんです。その話をお客さんにしたら『BsGirlsすごいよ! めっちゃかっこいいよ』と教えてもらって。そこから興味を持つようになりました」。経験があったのはクラシックバレエだったが“方向転換”を決めた。
研究熱心な性格から、今でも自称「チアオタク」だという。「いろんなチームのチアを見ています。その中でもBsGirlsはジャンルが少し違うというか……。チアではない別物。やったことないジャンルだったので『こんな世界もあるんだな』と感じています」。オーディションに合格したのはうれしかったが、そこから“苦悩”の連続だった。
「未経験だったので、ダンスの用語とかもわからなくて……。だから、入ってから『こんなに大変なんだな』と思いました。オーディションを受ける前は本当に見よう見真似でした。用語も知らないので覚えるところからスタート。みんな、もう知ってる体(てい)で話すじゃないですか? 私は『アップ? ダウンってなに?』みたいになるんです。用語を聞いても『違いは何?』となるので、先輩に『これはなんですか?』と聞いて解決していました」
可愛く弾ける「ぷにぷにモチモチのほっぺ」
わからないことがあれば、その日に理解できるように聞く。「とにかく聞いて……。(ダンスを)体に染み込ませないと気が済まないんです。体の使い方や用語も全部見て聞いて、研究して自分なりの覚え方で染み込ませるという感覚でした。夜とかもなかなか寝られずに、朝まで動画を見て覚えることもありましたね」。今季からはBsGuysの5人も加わり、パフォーマンスに厚みが増した。
「女性だけの魅力も保ちつつ、男性の魅力も。それが合わさって、どっちも引き立たせるのがいいと思っています。私としては、とにかくNUIさんを支えようと。私も(性格が)リーダーみたいなキャラではなかったので『大丈夫かな?』という不安もありつつ、自分のできることを頑張ろうと思っています」
小顔に美白、さらさらで長い髪。「ぷにぷにモチモチのほっぺ」が、にこやかに弾ける。(真柴健 / Ken Mashiba)