美少女キャラ同士で数字を読み合って腹の探り合いと駆け引きが白熱するカードゲーム「Miraris -Revelation-」プレイレビュー
「Blade Rondo」や「DarkOne」などのアナログゲームで知られるDomina Gamesが、2024年8月1日に「Miraris -Revelation-」をリリースしました。2018年にリリースされた「Miraris」のバランスを再調整してルールを一部追加した拡張版とのことで、実際にプレイしてみました。
Miraris_Revelation - Domina Games
「Miraris -Revelation-」のパッケージはこんな感じ。
プレイ人数は3〜6人、プレイ時間は10〜20分、対象年齢は8歳以上を想定。
内容物はゲームマニュアルとメダル1枚、カード類のみ。
メダルは金属製でずっしりとした重さがあります。
裏面はこんな感じ。
ドルミールカードは1〜9までの数字が書かれたカードで、6色分用意されています。
キャラクターカードは15種類15枚。
奇跡カードは8種類53枚。王冠マークが1個から7個まで描かれており、プレイヤーは集めた奇跡カードに描かれている王冠マークの合計数を競い合います。
今作で追加された天啓カードは拡張ルールを示すカードで、5種類5枚。
ゲームの準備として、まず全てのキャラクターカードを裏向きにしてシャッフルします。その後、各プレイヤーに裏向きのまま、3〜5人プレイの場合は3枚ずつ、6人プレイの場合は2枚ずつ配ります。今回は4人でプレイしたので、3枚ずつ配布。
各プレイヤーは配られた3枚のキャラクターカードから1枚を選びます。そして、ドルミールカードを1セット9枚ずつ受け取ります。
残りのキャラクターカードはまとめて置いておきます。その横に、メダルを配置。
次に、すべての奇跡カードを裏向きでシャッフルして山札を作り、プレイ人数と同じ枚数を表向きにして山札からめくります。今回は4枚配置しました。
ゲームは非常にシンプルで、1ラウンドごとに手元のドルミールカードから1枚を選んで、場に裏向きで出します。
続いて、場に出したドルミールカードを全員が同時にめくります。
ドルミールカードには1〜9までの数字が書かれているので、左から昇順で奇跡カードの下に以下のように並べます。そして、自分のドルミールカードが置かれた奇跡カードをゲットします。ただし、「他のプレイヤーと同じ数のカードを出したプレイヤーは奇跡カードをゲットできない」というのがポイント。例えば、以下であれば同じ1のドルミールカードを出した赤プレイヤーと青プレイヤーは奇跡カードをゲットできません。
ゲットした奇跡カードと使ったドルミールカードは、裏向きにした状態で手元に置いておきます。つまり、使ったドルミールカードは再度使うことができません。
そして、奇跡カードの山札から人数分を再び場に並べます。ただし、ドルミールカードの数が重なったことで取得されなかった奇跡カードはそのまま場に残ります。そのため、奇跡カードは以下のように積み重なっていきます。奇跡カードをゲットした時、積み重なった分も一緒にゲットできるので、大量得点を狙えるというわけ。ここまでが1ラウンドで、これを8回繰り返します。
2枚の奇跡カードをゲットしたことで、勝利点が一度に11点プラスとなりました。つまり、プレイヤーは「ドルミールカードの大小と奇跡カードの並びを踏まえて、ドルミールカードの数を選ぶ」「相手が出したドルミールカードの数を把握して、他人と被らない数のドルミールカードを出す」「積み重なったドルミールカードを狙って大量得点を目指す」などを考える必要があります。
8ラウンドが終了したら、得点計算を行います。まずは、各プレイヤーが所持しているキャラクターカ一ドに書かれた数字が小さいプレイヤーから順にキャラクターカードの効果を発動します。ただし、キャラクターカードには数字がないものもあるので、その場合はスルー。例えば以下の「ローランド」のカードは、「奇跡カードを7種以上集めた場合、ゲームに勝利する」というすさまじい効果を持っていました。
しかし、「ローランド」を持っていたプレイヤーの集めた奇跡カードを見ると6種類までそろっていたものの、王冠2つの奇跡カードを1枚も取れなかったため、「7種以上」には届かず。
「最後の女王」は、プレイヤーに「勲章」を渡しておき、その勲章を与えられたプレイヤーの最終得点次第で追加点をゲットできるという効果を持ちます。
とはいうものの、ゲットした奇跡カードは裏向きで手元に置いているので、自分を含めてプレイヤーがどれだけ奇跡カードを集めているのかはわかりません。そういうわけで、記憶と直感を基に「奇跡カードをかなり集めていた気がするプレイヤー」に、勲章として場にあるメダルを渡します。
キャラクターカードの効果の処理が終わったら、各自が集めた奇跡カードを表に向けて、描かれている王冠アイコンを数えます。
また、数字が描かれていないキャラクターカードの効果もこのタイミングで処理します。例えば、以下の「幻の光」は合計点数が「幻影の庭」という奇跡カードの枚数倍になるという効果を持っていました。
「幻の光」を持っていた紫プレイヤーの奇跡カードを見ると、「幻影の庭」は4枚ありました。つまり、合計点数が4倍になり、最終的に27点×4=108点となりました。紫プレイヤーによると、「『幻影の庭』を持っているほど点数が跳ね上がると思ったので、場に出た時はかなり狙って取りに行っていた」とのこと。
以下のプレイヤーが持っていた「アリー」は、王冠2つの奇跡カード「凍てつく墓標」1枚当たり10点ゲットできる効果を持ちます。実は、「ローランド」を持っていたプレイヤーが7種類集められなかったのは、この「アリー」のプレイヤーが王冠2つの奇跡カードを狙って取りに行っていたからでした。
さらに、「Miraris -Revelation-」では、天啓カードを追加する拡張ルールも存在します。ゲーム準備時に5枚の天啓カードをシャッフルして1枚だけめくり、表示されたルールを追加するだけ。例えば以下の「偽りの世界」は「ゲーム開始時、キャラクターカードを選択しない。奇跡カードの点数はすべてマイナスになる」とありました。
つまり、通常ルールとは全く異なり、「奇跡カードをなるべく取らない」ことが求められます。奇跡カードをゲットしないようにするためには、他プレイヤーと同じ数のドルミールカードを出す必要があります。
全員が「あのカードを出せばきっと同じ数になるに違いない」と腹の底を探り合った結果、4人全員が同じ数を出す場面も。
また、全員がカードを取りたがらないことで、奇跡カードがどんどん積もっていくことに。「小さめの数を出したら取らされるかもしれない」「一番小さい数を出すことであえて積もりまくった奇跡カードを避けるのが吉」と各プレイヤーが画策。結果として8のドルミールカードが被り、少し日和って7のドルミールカードを出したプレイヤーがゲットすることになってしまいました。
ゲームはだいたい15分ほどで終わりました。ルールは非常にシンプルで、ただ奇跡カードを集めるだけなのですが、「手持ちのドルミールカードからどの数をどのタイミングで切るか」を他プレイヤーの顔色をうかがいながら考えるので、かなり戦略性は高いと感じました。また、キャラクターカードの存在によって、リプレイ性も高く、何度遊んでも飽きないようにデザインされています。
さらに、「Miraris -Revelation-」はアナログゲームに慣れていない初心者でもすぐに理解して遊ぶことができるのもポイント。簡単なルールで誰とでもすぐに盛り上がれるので、パーティーゲームとして最適です。
「Miraris -Revelation-」は税込2970円で、記事作成時点でAmazon.co.jpだと税込2674円で購入可能です。
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