「恐ろしい警告を発した」戦慄の1RKO勝利の中谷潤人 米メディアは統一戦、階級転向へ期待の声「スペシャリストとの対戦も楽しみ」
圧巻の強さを見せた中谷。今後の戦いに注目が集まるのは当然だろう(C)Getty Images
ボクシングのWBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M.T)が7月20日、東京・両国国技館で初防衛戦に臨み、挑戦者のビンセント・アストロラビオ(フィリピン)に初回2分37秒KOで勝利した。王者として迎えたキャリア28戦目でも驚愕の強さを見せつけ、バンタム級での初防衛を果たしている。
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わずか157秒、中谷が対戦相手を悶絶させ、試合終了のゴングが鳴らされた。1ラウンド残り40秒を切ったところで中谷の低い姿勢からの左ストレートが、アストロラビオのボディにクリーンヒット。みぞおちを抑えながら苦悶の表情を浮かべるアストロラビオは戦闘不能となり、試合が決した。
目の覚めるような一撃で防衛を果たした王者は、試合後、今後の目標としてパウンド・フォー・パウンド1位への想いや、WBA世界バンタム級王者・井上拓真との統一戦への意欲も示していた。そして、底知れない強さでさまざまな可能性を感じさせる26歳の王者に対し、海外からも称賛の声が送られている。
米スポーツサイト『ESPN』でもこの日の試合をレポートしており、「ジュント・ナカタニは、土曜日のWBC世界タイトル初防衛戦の第1ラウンドで、ビンセント・アストロラビオをボディショットでノックアウトし、ライバルのバンタム級チャンピオンに恐ろしい警告を発した」と振り返った。
また、「これで過去11試合のうち9試合をストップ勝ちとした」と中谷の勝利を称えるとともに、敢え無く敗れた挑戦者についても、「昨年、ジェイソン・モロニーとの王座決定戦に多数決で敗れたアストロラビオは、立ち上がってカウントを返そうとしたが、あまりの苦しさにキャンバスに沈み込んだ」と記し、試合終了時の様子を回想している。
他にも、同メディアは「日本人のライバル王者との王座統一戦はもちろん、同じく日本出身で4階級制覇の世界王者、ナオヤ・イノウエとのKOスペシャリスト対戦も楽しみだ」と主張。4人の日本人王者が顔を揃えるバンタム級での戦いや、スーパーバンタム級転向後での、“モンスター”井上尚弥とのドリームマッチ実現にも期待を寄せた。
試合毎に驚異的な強さで相手を圧倒し、ファンに多くの夢を抱かせ続ける中谷。これからもその力強い拳で、未来を切り開いて行く。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]