冷凍&冷蔵機能、使い勝手、デザイン。三拍子揃った“旬”の冷蔵庫【GP2024上半期AWARD】

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【GP2024上半期AWARD】

食料品の値上げが相次ぎ、まとめ買い需要が増加している。家電メーカーは長期保存を想定した機能を冷蔵庫に搭載。最新モデルはおいしさをキープしつつ、長期間保存できる冷蔵庫が続々登場しているので、チェックしておこう。

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注目されている冷蔵庫の機能は、食材の鮮度保持だ。「美味しい状態を保ちながら、長期間保存したい」という需要が高まっている。

「最新モデルは温度や湿度、冷気の制御が正確です。野菜のみずみずしさを保ったまま保存できたり、冷凍時の霜を抑えたり、鮮度をキープできる優秀な冷蔵庫が増えました。古い冷蔵庫から買い換えると、食材が長持ちするので驚くと思います」と家電プロレビュアーの石井さん。

省エネ性能も気になるところだ。最近のトレンドはAI。扉の開閉頻度などをAIが学習し、生活パターンの変化に合わせて自動で省エネを実現できる。冷蔵庫を無線LANで接続する必要はあるものの、エコレベルなどを細かく設定し、無駄をなくすことも可能だ。

「使い勝手も大幅に改善されています。断熱材が薄くなったことで中は広々。たくさん入れるとゴチャゴチャしがちですが、最新モデルはケースや仕切りの工夫があるので整理整頓がしやすい。目的の食材も見つけやすくなっています」

各メーカーが開発しているオリジナル機能も個性豊かだ。冷蔵庫は使用頻度が高く、長年使うものなので、機能を比較しながら最適な一台を見つけたい。

家電プロレビュアー/石井和美さん
調理家電や生活家電、日用品のお役立ちグッズなどを中心に製品レビューを得意とし、Webや雑誌などで多数執筆。2018年より家電をレビューするための一軒家「家電ラボ」を開設し、幅広い家電に触れている

 

GP2024上半期AWARD
ー生活家電部門・冷蔵庫ー

<大賞>

■野菜は長期間みずみずしさをキープ! 冷凍も乾燥を防いでおいしく保存できる

東芝
「VEGETA GR-W600FZS」(実勢価格:34万円前後)

野菜の鮮度キープがとにかく優秀! カットした野菜もラップなしで断面はうるおったまま。さらに、冷凍室は霜がつきにくく、解凍後もドリップが少ない。長期間おいしさが続くので、まとめ買い派にぴったりですね

冷蔵・冷凍温度帯をそれぞれ専用の冷却器で冷やす特許技術「新鮮ツイン冷却システム」を採用。冷凍食品の霜つきや乾燥をおさえて食感やおいしさをキープしながら保存できる。野菜室はラップなしで約10日間鮮度が持続する。

▲ニオイや菌を抑制する除菌・脱臭システムを搭載。冷蔵室と野菜室の冷気の通り道で菌やニオイ成分をキャッチするので、清潔な空間で保存できる

▲うるおいたっぷりの冷気を野菜室に1日20回以上も送り込みながら、野菜劣化の原因となるエチレンガスを分解。みずみずしさが持続する

▲温度変化が少なく、霜がつきにくい「おいしさ持続 上質冷凍」は、上段・下段の冷凍室に搭載。乾燥を防いで食材を守りながら冷凍する

<AI先進冷蔵庫賞>

■冷蔵庫AIカメラで野菜を使い切り

パナソニック
「冷凍冷蔵庫 NR-F53CV1」(36万6300円)

IoT対応冷蔵庫の中でも、一歩先をいく冷蔵庫。早く使ったほうがよい野菜のレシピまで提案してくれるのは助かります。これならフードロスを防ぐことができそう

カメラで撮影した野菜室の画像からAIが45種類の野菜を認識。食材を出し入れした後は画像が更新される。日持ち目安に応じてアプリでレシピを提案してくれるので、無駄なく野菜を使い切ることができる。

▲引き出しはラクに全開できるから、奥までしっかり見え、整理しやすい。ペアリング式レールを採用しており、片手でラクに開閉可能

▲AIが自動検知した野菜を確認し、リストへ追加すると、今ある食材を「早く食べたほうがよい順」にリスト化し、レシピ提案をしてくれる

<エコロジー賞>

■霜が付きにくい冷凍技術に注目

AQUA
「5ドア冷凍冷蔵庫 TXシリーズ AQR-TXA50P」(実勢価格:28万6000円)

人感センサーで人の動きを感知し、冷蔵庫に近付くと扉にあるLED照明のバーで運転状況を知らせてくれる機能もおしゃれで便利。また、冷蔵室の底が透明で、野菜室の中を確認できます。余計な開閉を減らせて省エネにもつながります

美しいグレー内装と、冷蔵室天面と背面のツインパネル照明で食材を美しく見せ、使い忘れを防ぐ明るさが特徴。半密閉構造と輻射冷却効果とTWIN LEDで10日間長持ち「見える野菜室」など、鮮度をキープする機能も豊富。

▲冷気の出入り口に開閉式のフタを装備。霜取り運転時にフタが閉じて暖気の流入が止まり、温度変化を抑える

▲半密閉構造のうるおいエリアに、冷気で冷やすためのアルミプレートを搭載。輻射冷却で高湿度と低温を同時に実現

<冷凍技術卓越賞>

■全室独立構造 全室独立構造でムダなく省エネ

三菱電機
「MR-MZ60K」(実勢価格:39万7800円)

「切れちゃう瞬冷凍室」が大人気の冷蔵庫。使い勝手もよく、給水タンクが冷蔵室の底に埋まっているので、冷蔵室が広々。付属のケースもちょうどよい大きさで、整理整頓しやすいです

全室独立構造で、各部屋の温度帯を細かく制御できる。AIにより、家庭ごとの生活パターンを学習して、部屋別に最適な運転を実施可能。設定ひとつで、特に意識することなく、誰が使ってもラクにムダを抑えておいしく保存できる。

▲切れちゃう瞬冷凍室では、独自の温度帯(約-7℃)で保存できる。冷凍しても解凍不要で、サクッと切れる

▲フリーケース(大)(小)は、整理整頓がしやすいアイテム。調味料、朝食に使うセット、使いかけ野菜など、まとめられる

<こだわりチルド賞>

■冷蔵室も野菜室も食品の鮮度が長持ち

日立
「日立 冷蔵庫『まんなか野菜』VWタイプ(R-VW50V)」(実勢価格:36万3000円)

▲画像は「R-VW57V」

冷蔵室の「まるごとチルド」は、温度が低いだけでなく、高湿な状態を保っています。冷蔵室にラップなしでハムやサラダを入れても、乾燥を防いで保存してくれます

野菜室は炭酸ガスの効果で野菜の呼吸活動を抑え、眠らせるように鮮度をキープ。冷蔵室は「まるごとチルド」で全段をやや低めのチルド温度(約2℃)に設定でき、うるおい冷気で食品の乾燥を防ぎながら長く保存できる。

▲<初日>炭酸ガスの効果で眠らせるようにして野菜を保存する「新鮮スリープ野菜室」を搭載。写真は野菜室に入れた初日のほうれん草

▲【10日目】10日経過してもみずみずしさをキープ。ビタミン C減少も抑えられる※「R-GXCC67T」で試験実施

※2024年7月5日発売「GoodsPress」8・9月合併号36-37ページの記事をもとに構成しています

>> 特集【GP2024上半期AWARD】

<文/石井和美>

 

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