「へそのゴマ」の正体はご存じですか? 取った方がいい? 放置しても大丈夫?
気づいたら、へそのゴマがたまっていることはあると思いますが、その正体は何か知っていますか? へそのゴマは放置して大丈夫なのかも、皮膚科医の森田先生に解説していただきました。
※この記事はMedical DOCにて【「へそのゴマ」は放置しても大丈夫? 正しいケア方法や注意点を医師が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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森田 知世(医師)
東京女子医科大学卒業後、広島大学病院皮膚科、県立広島病院皮膚科などに勤務。現在は大阪市内の美容皮膚科、皮膚科に複数勤務。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。
編集部
そもそも、へそのゴマの正体は何でしょうか?
森田先生
へそのゴマの正体は垢です。皮膚はターンオーバーにより表面の古い角質をはがすことで、常に新陳代謝をおこなっています。へそは窪んだ構造をしているため、はがれた古い角質がたまりやすく、皮脂などと混ざることで酸化して黒っぽい色に変色します。
編集部
へそのゴマは取った方がいいのですか? それとも、そのまま放置しても大丈夫ですか?
森田先生
とくに症状がなければ放っておいても構いませんが、不要な汚れですのでニオイの原因になることがあります。また、へその窪みが深い人が長期間放っておくと、へそのゴマが大きくなってこびりついてしまい、簡単に取れないこともあります。そうならないためにも、定期的にケアしておくことをおすすめします。
編集部
へそのゴマを取ることで、どのようなリスクがありますか? 反対に、放置することによるリスクもあれば教えてください。
森田先生
へそのゴマを取る際に強くこすったり、爪で引っ掻いたりすることで、皮膚の表面を傷つけて、そこから菌に感染する場合があります。お風呂で優しく洗い、時々ワセリンや医療用のオリーブオイルなどでふやかし、綿棒で優しく掃除をする程度であれば通常は感染しません。長期間放置した場合に、臍石(へそいし)という黒い石のようなできものがへそにできる場合があります。ふやかして引っ張ると垢のかたまりが取れる場合もありますが、医療機関での処置が必要になる場合もあります。また、不衛生でありニオイや感染の原因にもなります。