「東京都が今より良くなるプランって出てる?」すごく分かりやすい都知事選の読み方
6月24日(月) 寺島尚正アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『おはよう寺ちゃん』(文化放送・月曜日~金曜日 午前5時00分~9時00分)が放送。月曜コメンテーターで経済評論家の上念司氏と、東京都知事選について意見を交わした。
都知事選は、現状維持とそれ以外の戦い
過去最多の56人が立候補し、7月7日投開票の東京都知事選について、日本経済新聞社が21日から23日に実施した序盤情勢調査によると、現職の小池百合子氏が先行しており、前参院議員の蓮舫氏、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏が追う展開となっている。元航空幕僚長の田母神俊雄氏は伸び悩んでいるという。日経新聞は、小池氏がやや優勢だが、投票先を決めていない人が1割弱おり、情勢が変わる可能性もあると伝えている。
寺島アナ「上念さんこれはどうご覧になります」
上念「これは定型文ですね。「投票先を決めてない人が何割おり、情勢が変わる可能性もある」、まあ、可能性はあるでしょう。ゼロじゃないのでね。あと石丸伸二さんが「追う展開」と日経は過大評価していますけど、朝日新聞には苦戦してると書いてあります。まあ、朝日が苦戦と書いているので、蓮舫さんと同じ位置に石丸さんがいるとはとても思えない。なんかやたらと過大評価されてるのは、ちょっと気持ちが悪いですね」
寺島「日経新聞の調査で、新しい都知事に最も力を入れてほしい政策を一つ選んでもらったところ、景気雇用が21%で最も多かったといいます。少子化対策、子育てが19%、医療福祉が13%と続いて、物価高対策が12%だったといいます。」
上念「でも東京都に景気と雇用を良くする能力はあるんですかね? 地方自治体ですよ。予算は北朝鮮よりも多いと言われてますけど、別に景気良くするといっても東京都がやるとしたらインフラ整備とかそういうことで、直接、雇用改善という感じじゃないですよね。別に金融政策もできないし。こういうのって、答える人の方も分かってるの? みたいな感じがありますね。東京都知事選挙ってもっと単純ですよ。現状維持かそれ以外です。現状で、東京都政がこんなことやってるから本当に困ってるんですよ、みたいなことあります?」
寺島「いやあ~…」
上念「あえて言うと、新築には太陽光パネルを置けとか言ったので、それはちょっと違うんじゃないぐらいですけど、でも家を建てない人にはあまり関係ないですよね。そうすると、現状で困ってることあるの? みたいな話になるわけです。東京都を変えたいと言っている、現状維持じゃない人たちは、現状よりも良くなるようなプランが出せていればいいんですけど、内容が抽象的だったり、実行可能性はあるの? とか思われたらもう終わりですよね。だから現状維持と、それ以外の戦いだと読むと非常に分かりやすいんです」