「脳腫瘍の初期症状」をご存知ですか? 早期発見のポイントを医師に聞く

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「脳腫瘍」には“良性”と“悪性”があり、悪性脳腫瘍はいわゆる「脳のがん」です。良性・悪性ともに症状に大きな違いはなく、早期発見することが命を守る上で重要な病気と言えそうです。そこで今回は、西原町脳神経外科クリニックの中村先生に、脳腫瘍の初期症状について伺いました。

※この記事はMedical DOCにて【「脳腫瘍」の初期症状とセルフチェックを医師が解説 視力・頭痛など異変に気づくポイントは?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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監修医師:
中村 達也(西原町脳神経外科クリニック)

東京医科大学卒業。その後、西東京中央総合病院脳神経外科部長などを経た2020年、東京都府中市に位置する「西原町脳神経外科クリニック」の院長に就任。数多くの脳に関する症例に携わった経験を活かした医療を提供する。日本脳神経外科学会専門医。

編集部

脳腫瘍の初期症状としては、どんなものがありますか?

中村先生

脳腫瘍の初期は、ほとんど症状がないこともありますが、早期にみられる症状としては、「片方の手足だけに力が入らない」「痺れたような感じがする」「真っ直ぐ歩けない」「呂律が回らない」などが挙げられます。

編集部

体のどこかが動かしにくくなるのですね。

中村先生

そうですね。ほかにも、「言葉が出てこない」「相手の言っていることが理解できない」「視野が狭くなる」「ものが二重に見える」なども脳腫瘍の症状です。

編集部

頭に痛みが出ることはないのですか?

中村先生

腫瘍自体が痛みを発することはないのですが、先ほどの頭蓋内圧亢進症状で圧迫されることによって痛みが出ることがあります。ただし、「頭痛=脳腫瘍」というわけではありません。

編集部

脳腫瘍に特徴的な頭痛の状態などはないのでしょうか?

中村先生

睡眠中に頭が圧迫されやすくなる傾向にあるので、起床時に頭痛がある場合は脳腫瘍の症状である可能性があります。