世界最強の男は垂涎の的 井上尚弥の“壁”になる猛者を指名した英司会に反発止まず「残念ながらイノウエは壁をぶち壊す」

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衝撃のダウンからネリを粉砕した井上。(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext

 世界でも“史上最強”と語られる怪物は数多の試合をプロモートしている敏腕にとっても垂涎の的だ。ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)である。

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 総合的な実力は誰もが認める。去る5月6日に東京ドームで行われたルイス・ネリ(メキシコ)との防衛戦を6回TKOで制した井上は、通算戦績を27戦無敗(24KO)とした。初回に“悪童”の左フックを被弾し、プロ初ダウンを喫したところから見事な挽回を見せた31歳の絶対王者は、あらためて規格外の強さを見せつけた格好だ。

 このネリ戦で10億円を超えるファイトマネーを手にしたとされる井上。いまや軽量級では「異例」とされる超巨額の収益を生み出しもする価値を求めない業界関係者はいない。

 現地時間6月4日には、英衛星放送『Sky Sports』の番組で司会を務めるデブ・シャフニ氏は自身のXを更新。英興行大手『Queensberry Promotions』が契約する世界スーパーバンタム級WBC5位のリアム・デービスと、WBA世界フェザー級王者ニック・ボール(ともに英国)の写真を掲載し、「ナオヤ・イノウエに迫る壁だ」と強調した。

 ともに実力者ではある。とりわけボールは今月1日に6月1日にサウジアラビアで行われたWBA世界フェザー級王者のレイモンド・フォード(米国)戦に判定勝ち。1階級上にいるものの、世界タイトルを保持する猛者だ。モンスターの牙城を崩す可能性は決してゼロではない。

 ただ、やはりキャリアの実績を見ると井上を「格上」と見るのが妥当ではある。ゆえにファンからは「ありえない(笑)。イノウエは一世代に一人出てくるかどうかの特別な才能の持ち主だ」「残念ながらイノウエは壁をぶち壊すよ」といった反論が相次いだ。

 しかし、母国の名手たちの戦いぶりに自信を深めるシャフニ氏は「イノウエはテルフォードの竜巻に巻き込まれたこともなければ、鉄球のような一撃にぶつかったこともない」と主張。あくまで“怪物撃破”を謳った。

 もっとも、井上との次戦が有力視されているのは、元IBF世界スーパーバンタム級王者のTJ・ドヘニー(アイルランド)。シャフニ氏が望むメガファイトの実現はしばらくお預けとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]