【佐藤 圭】驚愕!「見ると幸せになる」と言われる「白い鹿」が北海道でこんなに増殖していた

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雄々しい角を持つ雄鹿から可愛らしい子鹿まで

北海道道北の日本海側・オロロンラインには多くのエゾシカが暮らしています。

エゾシカの群れを観察していると、極稀に白い鹿に出会うことがあります。

鹿は、鹿島神宮、春日大社の祭神とされるタケミカヅチが白い鹿に乗っていたという言い伝えから、神の使いとされていて、稀少な鹿なので、「見ると幸せになる」とも言われています。現れると、テレビのニュース番組に取り上げられるほどです。

オロロンラインに住んでいて年中撮影しているボクでもめったに出会うことはなくて、いたとしても大きな群れの中に1頭だけでした。撮影に成功した写真は写真集に載せてもらったほどです。

ところが今年は、何頭もいたんです!

8頭以上を観察

この春、まず最初に出会ったのは、大きな角を持った雄の白い鹿でした。それから約2ヵ月間、エゾシカの群れを探し、個体識別をして白い鹿を数えました。母白鹿とかわいらしい子白鹿の親子、まだ角が短い若い雄の白鹿、他にも数頭……。合計8頭以上の白い鹿を観察しました。

目が赤くはなく黒いので、アルビノではなく白化個体なのですが、おそらく大きな角を持った雄鹿の子や親戚たちかもしれません。体の白さが遺伝して、その個体たちがこれほどたくさん生存しているとは驚きです。

そのうち30頭くらいの白い鹿の群れが現れるのではないかとドキドキしています。そんな光景に出会ったら、夢の中なのか現実世界なのか混乱しそうです。

白い鹿に出会うと幸せになると言われていますが、なにはともあれ、鹿たち自身が幸せに暮らしてほしいと願っています。

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