NVIDIA急伸に「追い風受ける日本企業」はここだ
現在の株式市場は「半導体銘柄」が引っ張っているといっても過言ではない。気になる市場全体の先行きについてや、とくに注目度の高いアメリカ企業・NVIDIA(エヌビディア)とそれに関連する日本企業について、Q&A形式で解説する。
※記事の内容は記者による解説動画「Q Five」から一部を抜粋したものです。外部配信先では動画を視聴できない場合があるため、東洋経済オンライン内、または東洋経済オンラインのYouTubeでご覧ください。
Q:直近の半導体市況はどう動いている?
足元の半導体市場は回復途上といったイメージです。
2021年、2022年はコロナ禍でものすごい成長を遂げた一方、2023年はその反動減に苦しめられました。それがようやく今年になって、PC、スマートフォン需要が回復してきたことで、2022年のレベルくらいまで戻ると考えられています。
さらに直近では、ChatGPTが火をつけた生成AI(人工知能)の沸騰でAI半導体にも非常に強い追い風が吹いており、そうした需要も今後、市場全体をより大きく盛り上げるとみられます。
Q:絶好調のNVIDIA 恩恵受ける日本企業は?
エヌビディアは半導体、中でもAI半導体銘柄の「総本山」のような存在で、時価総額は足元で2兆ドル以上。これはグーグルの親会社であるアルファベットや、アマゾンを抜いて世界3位、マイクロソフト、アップルに次ぐ規模となっています。
なぜこんなに強いのかというと、生成AIに使われるAIモデルの開発に、エヌビディアが手がけるGPU(画像処理装置)が使われているためです。
エヌビディアが注目されることで、日本の半導体関連銘柄にも追い風が吹いています。
例えばその1社がアドバンテスト。「テスタ」と呼ばれる半導体検査装置を手がけている会社です。エヌビディアの使っている半導体検査装置は、アドバンテストが独占供給しています。さらに、ほかのAI半導体を作っている会社、これから作ろうとしている会社はアドバンテストに声をかけるという流れができており、これも大きな追い風になっています。
もう1社がディスコ。半導体製造工程の中の後工程で、ウェハーを切ったり削ったりする装置を手がけている会社です。エヌビディアが作っている製品には、ディスコの高性能な切断装置、研磨装置が使われており、業績に強い追い風が吹いています。
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(石阪 友貴 : 東洋経済 記者)