元ジャニーズJr.ら、子どもの性被害「民事時効」の撤廃訴え「傷を負う人に残酷だ」
元ジャニーズJr.のメンバーらでつくる任意団体「子どもの性被害 時効にNO!」が3月18日、東京都千代田区の衆議院第一議員会館で集会を開き、子どもの時に受けた性被害について加害者の民事責任を問う際に壁となる時効を撤廃するよう訴えた。
●ジャニー喜多川氏から性被害「自分でも説明できなかった」
団体の共同代表を務める川上資人弁護士が最初、民法が定める不法行為による損害賠償請求権について「損害や加害者を知った時から3年、または不法行為があってから20年で消滅する」ことなどを紹介し、気づいたり訴えたりするまでに長い時間がかかる子どもの性被害について民事の消滅時効が適用されないようにする立法措置の必要性を強調した。
集会では、故ジャニー喜多川氏から性暴力を受けたと声をあげた元ジャニーズJr.の男性4人と、教師から性暴力を受けていた石田郁子さんが登壇した。
13歳ごろに被害にあったと告白した元ジャニーズJr.の飯田恭平さんは「なんで警察に行かなかったのかなどと言われるが、当時は何が何だか分からない状態で、自分でもなぜできなかったか説明できない」と明かした上で、「時効になってしまうのは傷を負う人にはとても残酷。これからの被害を少しでも抑止できるきっかけになればと思って声を上げた」と話した。
「子どもの性被害 時効にNO!」は3月18日からクラウドファンディングを開始し、取り組みへの支援と賛同を呼びかけている。(弁護士ドットコムニュース・一宮俊介)