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第一東京弁護士会(一弁)に登録10年未満の副会長が誕生する。弁護士業界は若手期間が長く、6000人を超える大規模単位会としては異例の出来事と言える。

4月から副会長に就任するのは67期の橘真理夫弁護士(2014年12月登録)。ただし、学年的には新会長の市川正司弁護士(41期)の1つ上で、新執行部中最年長。工学修士号を取得後、金融業界で長く働いたのちにロースクール経由で弁護士になった異業種からの転身組だ。海外勤務中に事故に巻き込まれ、手足に障害が残ったこともあり、障害者刑事に力を入れているという多彩な経歴を持っている。

また、同会の新執行部(役員)は全9人のメンバー中、3人が女性。弁護士全体のうち女性は20%程度で、21世紀に入るまでは1桁台だったことからすると女性比率も高いと言えそうだ。

このうち、新副会長の木野綾子弁護士(49期)は裁判官として13年間勤務後、2010年に弁護士へ転身。メンバーの顔ぶれからは、性別だけでなく、修習期や経歴など、さまざまな「多様性」が意識されていることがうかがわれる。

日本でも近年、意思決定にかかわるメンバーの多様性が求められている。渕上玲子弁護士が女性として初の日弁連会長に就任することに象徴されるように、弁護士業界内でも多様性を高める取り組みが進められている。