シンザン記念に出走予定のショーマンフリート(撮影:下野雄規)

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 本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。

 新年初週の重賞競走は土曜日に中山金杯(GIII)と京都金杯(GIII)、日曜日にフェアリーS(GIII)、月曜日にシンザン記念(GIII)が行われます。その中から京都競馬場で行われるシンザン記念を取り挙げます。まずは過去の傾向から。

 過去10年のシンザン記念における前走着順別成績を見ていきます。過去10年のシンザン記念では前走3着以内の馬が8勝2着7回3着4回と良績を残しています。近況好調馬がその勢いを活かし好走していると考えられます。

 前走4着以下の馬に関してはレベルの高い重賞ならば着順不問ですが、オープン以下に出走していた馬は最低でも掲示板は確保していた事は覚えておきたいところです。

 続いては、過去10年のシンザン記念での前走人気別成績です。過去10年のシンザン記念では前走1番人気の馬が6勝2着4回3着3回と結果を残しています。前走で1番人気の支持を集めているのは、近況に優れた点がある事やその馬の素質の高さを示す裏付けと言えるのではないでしょうか。

 それでは早速ですが、新年初週のシンザン記念でAIから導き出された現時点での本命候補3頭をご紹介します。

◆重賞でも楽しみなポテンシャル秘める

デルシエロ

 デビューから4戦1勝。9月の阪神で行われた新馬戦でデビュー勝ち。その後の3戦は勝ち星こそ挙げられていませんが、3着2回4着1回と大崩れせずに走れています。3走前の萩S(L)では阪神JF(GI)6着馬のルシフェルとあまり差のない競馬をしています。2走前の秋明菊賞(1勝クラス)では朝日杯FS(GI)8着馬のダノンマッキンリーから0秒5差の3着と健闘。

 GIでそれなりの結果を残している馬とそれほど差のない競馬をしていますし、今回のGIIIメンバー相手ならば能力はヒケを取らないのではないでしょうか。過去10年のシンザン記念で3勝を挙げるディープインパクト産駒。その血を母父に持ち適性面も十分。人気はなさそうですが狙ってみる価値のある1頭と言えそうです。

ショーマンフリート

 ここまで1戦1勝。キャリアは中山で行われた前走の新馬戦のみとなりますが、そのレースではスタートから行き脚がついて3番手を追走。勝負所での手応えも楽で直線に入ると前を行く馬をあっさりと捕まえ独走状態に。最後まで鞍上はムチを使わずにノーステッキで2馬身半差の快勝。ラストまでしっかりと伸びる走りで能力の高さを十分に感じさせる内容を見せます。

 今回は初めての京都となりますが、本馬の父であるスワーヴリチャードの産駒は京都の芝で好成績を残しています。特に京都芝1600mでは単勝回収率176%、複勝回収率193%と高い数値をマークしていますので、コース替わりは全く問題なさそうですしここも期待できるはずです。

ラーンザロープス

 前走のサフラン賞(1勝クラス)ではスタートこそ五分に出たものの、そこから下げて最後方からの競馬。4角でも先団との差は大きかったですが、そこから脚を使い5着と掲示板は確保。上がりは最速を記録していますしゴール前での伸び脚も目立っていましたので、5着と言っても決して悲観する内容ではなかったように映ります。

 今回は重賞で相手強化の一戦となりますが、これまで対戦してきた馬を考えればここでも能力は足りそうです。8月の札幌で行われた新馬戦ではアルテミスS(GIII)6着ラヴスコールとクビ差の接戦でしたし、2走前の未勝利で負かしたオーサムストロークはすでに2勝を挙げて朝日杯FSにも出走したほどの実力馬です。これらの事を踏まえるとラーンザロープスも能力だけなら見劣る事はないはずですし、人気がなくても侮れない存在と言えるのではないでしょうか。