有馬記念で狙いたい“グランプリ血統” 父ステイゴールドの特徴とは?
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】
◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬
【ステイゴールド】
気性難でまじめに走らないところがあり、現役時代に50戦してGI勝利は香港ヴァーズのみ。この戦績はサンデーサイレンスの後継種牡馬のなかでは平凡といえるもので、それゆえに社台スタリオンステーションに入ることはありませんでした。しかし、種牡馬としては大成功。気性面の難しさ、小柄な馬体、という懸念材料をものともせず、オルフェーヴル、ドリームジャーニー、ゴールドシップ、フェノーメノ、ナカヤマフェスタなど多くの大物を送り出しました。
サンデー系種牡馬のなかでは、産駒の重賞勝利数、GI勝利数ともディープインパクトに次ぐ第2位。小回りコースがベストで、力の要る馬場を苦にせず、スタミナがあります。凱旋門賞ではオルフェーヴルが2着2回、ナカヤマフェスタが2着1回という成績を残しました。自身が50戦したように四肢頑健。小柄であることが逆に脚もとにかかる負担を小さくしたという効果もあるでしょう。宝塚記念5勝、有馬記念4勝という“グランプリ血統”でもあり、その適性は子孫にも受け継がれているはずです。
◆血統に関する疑問にズバリ回答!
「暮れの荒れた芝を得意とする血統はある?」
冬場の芝は、洋芝をオーバーシードするので、野芝オンリーの夏の競馬とは傾向が異なります。気温が低いので芝の生育が鈍く、雨が降ると乾きにくいため馬場が荒れやすくなります。暮れに限らず12月~2月の成績が優れている種牡馬は以下の3頭。
・ハービンジャー
・リオンディーズ
・ドリームジャーニー
このうちハービンジャーとリオンディーズは暮れの阪神、ドリームジャーニーは暮れの中山が成績良好です。