『ワイルド・スピード9』スタントマンが頭蓋骨骨折と脳損傷…制作会社に罰金1億5,000万円
シリーズ第9弾『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(2021)の撮影中、スタントマンのジョー・ワッツさんが頭蓋骨骨折と脳損傷を負う事故に遭った件で、制作会社に80万ポンド(約1億5,000万円・1ポンド185円計算)の罰金が科された。BBCが報じた。
事故は2019年7月にイギリスのリーブスデン・スタジオで発生。ワッツさんはバルコニーでのファイトシーンの撮影中、8メートルの高さから頭から転落した。リハーサルでは、ワッツさんはもう一人のパフォーマーの右肩越しに投げられることになっていたが、撮影中に“左肩越し”に変更。にもかかわらず安全マットの位置を変更せず、さらには命綱が2テイク目で外れてしまい、ワッツさんは頭からコンクリートに激突することになってしまったのだという。テイク間での命綱のチェックもなかったとのこと。
判事は「生きていたことが幸運だ」と、適切な安全対策を取らずに命を落としかねない事故を起こした制作会社を断罪している。訴えはイギリス健康安全局が起こしたもので、ユニバーサル・ピクチャーズの子会社であるFF9ピクチャーズは過失を認めている。
『ワイルド・スピード』シリーズは、今年5月に第10弾『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』が公開された。第11弾『ファストX パート2(原題) / Fast X Part 2』は2025年4月4日に全米公開される。(編集部・市川遥)