「民度の低さが一線を超えている」歌舞伎町・刺傷事件で応急処置した有名実業家が協力せずにカメラ向ける群衆に激怒
11月5日未明に新宿・歌舞伎町で発生した刺傷事件。ホスト店に勤務する男性が女性にカッターナイフで肩を刺され、女性は駆け付けた警察官に殺人未遂の容疑で現行犯逮捕された。
「男性を刺した女性は逃げることもなく、『おまえ人生なめんなよ。私のお金まだ搾り取る気でふざけんなって』などと怒鳴っていたようです。ネット上では女性が男性を刺した直後の映像が拡散。深夜とはいえ騒然とした現場に、多くの人だかりができていました」(全国紙記者)
野次馬が群がるなか、刺された男性に応急処置していたとして注目を集めていた人物が。それは、動画編集スクール「動画編集CAMP」を主催する“あおささ”こと青笹寛史氏(27)。
「青笹さんは島根大学医学部医学科に在学していた’19年に動画編集フリーランスとして活動を始め、翌年に会社を設立。医師免許を取得したそうですが、医師にはならずに動画マーケティングの分野で活躍している異色の実業家です。人気YouTubeチャンネル『令和の虎』にも出演するなど、幅広い支持を集めています」(WEBメディア記者)
だが青笹氏が医学部卒業後に研修を終えていないことから、応急処置していたことに対して一部ネット上で否定的な声が寄せられていたのだ。
そんな青笹氏は、5日夜に更新したXで反論。《研修を終えていない身であることは自覚しているので、出過ぎた真似をせず、》と前置きした上で、自らがとった行動をこう説明していた。
《・明らかにまずい処置を周りの人が行ってしまうことを回避させる(意識があり出血もしている方に胸骨圧迫(心臓マッサージ)をしようとしてる人を止めたり)・救急隊の方が到着するまでABCDEの評価を経時的に行い、救急隊到着後速やかに引き継ぐ》
■「民度の低さが一線を超えている」「カメラを向ける必要はありません」
さらに、青笹氏は7日にも1200文字にも及ぶ怒りの長文をXに投稿。《せっかく発信力が多少ある身のため 『人間』について危機意識を感じたことについて文章にします。結論、『民度の低さが一線を超えている』と感じました》と切り出し、当時の状況を説明している。
「青笹さんによれば、救急車を呼ぶことやAEDを持ってきてもらうことを周囲にお願いしたそうです。ですが30〜40人もの人がいたにもかかわらず、誰も協力してくれなかったといいます。しばらくして1人の男性が救急車を呼んでくれたのみで、応急処置に携わっていた人たち以外の群衆はスマホのカメラを向けてくるばかりだったようです。また、周囲の人だかりのせいで警察や救急車両の到着が遅れたとも指摘しています」(前出・WEBメディア記者)
文章の後半では、次のように問題提起している青笹氏。
《なぜすぐAEDを持ってきてくれないんですか? なぜ、1人を除いて手で持っているスマホですぐに110と119をしないんでしょうか? 現場で撮った動画をTwitterやストーリーに載せて稼ぐイイネ数や、知り合いに直接見せて「お前現場にいたの!?」と驚かれて満たされるその承認欲求は、 本当に大事なものなのでしょうか? 「AEDを持ってきてくれ」という言葉を無視してスマホで動画を撮り続けることが間違っているとは気付けないんでしょうか?》
その上で、《人が倒れていたら、スマホは119にかけることを優先してください。カメラを向ける必要はありません。AED持ってきてって言われたら持ってきてください。 少しでも 「まともな人」が、意図せず晒されたりすることがない世界に変わっていくことや 「クズ」が「まともな人に生まれ変わることを祈ってます》と訴えている。
青笹氏の発信に、《はっとさせられました。自分も野次馬になりかねない。 というかアップされた動画にしたり顔でコメントしてた。改心します》《本当に私もそう思いました。緊急時に助け合いのできる世の中になるように願います》などのコメントが寄せられている。