櫻井翔、日本ラグビー協会がアンバサダー続投決定も関係者「急遽降板もあり得る」囁かれる理由
日本時間の18日、ラグビーのW杯フランス大会で日本は優勝候補のイングランドに12―34で敗れるも、一時は1点差に詰め寄るなど善戦。イングランドメディアも日本の健闘を称えたが、その裏で、ラグビーW杯にも「ジャニーズ問題」が波及している。
【写真】成田空港で大勢のJr.を引率していたジャニー喜多川さん
ラグビーW杯にも波及した「ジャニーズ問題」
「日本ラグビー協会は日本代表の認知度向上などを図るアンバサダーに、ジャニーズ事務所の櫻井翔(41)を任命したのですが、契約後にジャニーズ事務所の性加害問題が注目を集め、W杯開催国フランスの大手メディアが櫻井の起用を問題視するなどしたのです」(スポーツ紙記者、以下同)
そうしたなか、ラグビー協会は「このたびの事務所の社会的責任と、櫻井氏個人の活動は、切り離して考えています。櫻井氏は元ラグビー競技者としてまたラグビーファンとして、常にラグビーを応援し続けてこられており、着任いただいているジャパンラグビーアンバサダー2023の役割に現時点で変更予定はありません」と櫻井の続投を正式に表明。実際、18日のイングランド戦では日本テレビ系の中継にアンバサダーとしてスタジオ生出演している。
それに対して、「日本ラグビー協会への国際社会/支援企業からの評価の低下は免れないのではないか」(人権派として知られる紀藤正樹弁護士)、「日本が大会から閉め出されかねない。どうかしてるだろ」(有名ファイナンシャルプランナーの中嶋よしふみ氏)など、さまざまなところから批判の声があがった。
ラグビーファンも、思わぬところでジャニーズ問題が噴出して困惑しているようだ。
「日本代表は4年前の日本大会で初めて決勝トーナメントに進出して、今回のフランス大会も広く注目されています。そんなときにまさかジャニーズの性加害問題がW杯に影響してくるなんて思ってもいませんでした。でも、この問題は長引かず、会長の”鶴の一声”で急遽降板というのもあり得るんじゃないかと思っています」
会長に近いサントリーはジャニーズに強気の姿勢
ノンアルコールビール「オールフリー」のCMにSixTONESの松村北斗を起用しているサントリーは、ジャニーズ事務所の会見後、被害者の救済策・再発防止策で納得のいく説明があるまで、新たなCM契約を結ばないと発表した。
さらに、16日付けの朝日新聞の記事で同社の新浪剛史社長は、今後数か月の間にジャニーズ事務所の体制が改善されなければ、事務所所属タレントが出演するテレビ番組のスポンサーを降りることもあり得るとし、一歩踏み込んだ姿勢を示した。
新浪社長はすでに12日に、経済同友会の代表幹事として「(ジャニーズ事務所)所属タレントの起用はチャイルドアビューズ(子供に対する虐待)を企業が認めるということ。世界からも相当な注目を浴びている。断固として毅然たる態度を企業として示さなくてはいけない」と強いメッセージも出していた。
ジャニーズ事務所に対してかなり厳しい姿勢をとっているサントリーの新浪社長だが、実はサントリーと、櫻井をアンバサダーに起用した日本ラグビー協会は深いつながりがある。
「日本ラグビー協会の会長である土田雅人氏は、大学卒業後にサントリーに入社し、日本代表を経験してのちに同社の監督もつとめて、現在も常務執行役員として社の中心に籍を置いています。また、ラグビー協会の副会長である清宮克幸氏も、大学卒業後にサントリーに入り、土田氏と同様、監督に就任してチームを日本一に導きました」(スポーツ紙記者、以下同)
日本ラグビー協会には清宮の他に4人の副会長がいるが、男子日本ラグビーの最前線にいたのは清宮のみ。協会のトップであり、現場に影響力のある会長の土田と副会長の清宮のふたりとも“サントリー色”が濃厚なのだ。ジャニーズ事務所に強気の姿勢をとるサントリー新浪社長の考えを、果たして無視できるのか。
また、ラグビー協会への向かい風は、サントリーだけではないという。
「ラグビーW杯の大会最高位のスポンサーであるアサヒビールは、サントリーと同じく、ジャニーズ事務所所属タレントを起用しないなどの対応を決めています。W杯アンバサダーの櫻井氏の続投にどう影響するのか、注視しています」
日本は28日(日本時間29日)、サモアと対戦する。この試合に負けると決勝トーナメント進出は絶望的。ピッチ外の“雑音”に負けず、勝利できるか、注目の一戦だ。