「夏至物語」を岩井俊二監督自らリメイク
 - (C)カンテレ

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 岩井俊二監督が、新作映画『キリエのうた』(10月13日公開)でタッグを組んだアイナ・ジ・エンドを主演に迎え、1992年に放送された深夜ドラマ「夏至物語」を自らリメイク、オリジナル版を放送したカンテレでの放送と、岩井俊二映画祭YouTubeチャンネルでの配信が決定した。日本映画専門チャンネルでは「夏至物語【完全版】」も放送される。

 「夏至物語」は、愛する人の帰宅を待つ女性の、愛と狂気に満ちた夏のある日を描く、どこか不穏でダークな物語。だが、その世界観とは裏腹に美しい映像でつづられた一編となっており、発表と共に公開されたティザー映像からも、その映像美の一端を垣間見ることができる。

 1992年版では、エンディング曲にムーンライダーズのアルバム「火の玉ボーイ」(1976年)収録の「午後のレディ」が使用されていた。今回、そのリニューアル版が新たにムーンライダーズの手によって、47年ぶりにレコーディングされることも決定した。

 カンテレでは10月8日(25:00〜25:30※関西地区のみ)よりリメイク版を放送、岩井俊二映画祭YouTubeチャンネルでは10月9日から19日まで配信される。

 また、日本映画専門チャンネルにて「夏至物語【完全版】」の放送も決定。10月10日(20:00〜)に、2012年から同チャンネルで放送された「岩井俊二映画祭presents マイリトル映画祭」のスペシャル版として、新旧の「夏至物語」と、岩井俊二監督自ら作品を語る90分のスペシャル番組を放送する。TVerでも、9月15日からの『キリエのうた』公開記念特集内で1992年版「夏至物語」が配信される予定だ。

 アイナ・ジ・エンド、岩井俊二監督のコメントは以下の通り。(編集部・入倉功一)

【アイナ・ジ・エンドコメント】

1992年の作品を時代を超えて携わらせていただけて、とても幸せに思います。
ありがとうございます。
岩井さんの世界に混ざりこめることは
私にとってやはり、すごく楽しくて刺激的でした。
岩井さんの奇想天外な感性を目の当たりにする度に、あぁ、最高だー! と心が漏れます。

自分に巡っている表現の血が
ざわざわと音を立ててユウコに没入していきました。

とても暑い日の撮影で、岩井組の皆さんは汗をだらだら流していたのに、
ずっと朗らかで、キラキラしていました。
たくさん学ばせていただきました。

そして、暑すぎる中でそうめんを食べた時
おいしくって生き返りそうになって
そうめん大好きになりました。

"夏至物語"
たんまり味わってもらえますように。
一度見たあと、
二度目はユウコと一緒にそうめんを食べて観ていただけたら嬉しいです。
夏の思い出を作りませんか。
何卒、よろしくお願いします。

【岩井俊二コメント】
29歳の夏に撮った「夏至物語」をアイナさんでリメイク。これ自分がまず観てみたいと思い、ご本人に旧作を観て頂いたところ、やって
みたいとお返事が。かくして実現した本作。4K版として復活しました。(当時の解像度で比較すると面積比で27倍!)
「キリエのうた」とはまた全く違うアイナさんです。きっとご堪能頂けるかと思います。旧作はムーンライダーズの「午後のレディ」の音源をお借りしてましたが、今回は改めて演奏して頂けることになりました。
改めて当時こんな変なドラマを放送してくれたカンテレさんには今も感謝しかありません。今後もこうしたショートフィルムを時々作れたらいいなといろいろ構想中です。