子どもの学力向上のため、学校以外に塾に通わせるご家庭も多いのではないでしょうか? 4人の子育てをしながら共働きをし、子どもの学習についても発信しているブロガーのベリーさんは、子どもたちを家庭学習中心で育てています。今回は、子どもの学習意欲を育てるコツについて教えてもらいました。

家庭学習で子どもの学力を伸ばすコツ

保育園児から中3受験生まで、4人の子どもを子育て中です。都内の公立中学校に通う第一子は中学2年生までは家庭学習のみ、中学3年生になってからは週1回ほど学習塾に通い始めましたが、学校の定期テストはほぼ毎回、学年1位。今でも勉強の中心は家庭学習です。また、第二子から四子までは、塾には通わず家庭学習のみで進めています。

●家庭学習をするうえで大切なのは「教材選び」

家庭学習を中心としているのは、子育てにかかるお金の大きさを考えてのことです。子育てにかかるお金の中でも特に教育費は「このままお金をかけ続けて家計は大丈夫だろうか」「たりるだろうか」「一体、いつまでかかるのだろうか」と、とにかく不安になる費用。高校進学、大学進学と節目、節目に必ず大きなお金が必要となりますから、日常の勉強にかかる教育費はできるだけ抑えつつ、学力向上をはかりたい。そう考えて、わが家の子どもたちの勉強はずっと家庭学習が中心です。

わが家の家庭学習は第一子が小学校に入学したタイミングでスタートしたので、家庭学習9年目です。9年目でも「どうしたら子どもが気持ちよく勉強できるか」「どうしたら子どもが自分から進んで勉強するか」、毎日のように試行錯誤しています。その中で、私自身が失敗しながら気づいたのは、家庭学習をスムーズに進めるためには、「使う教材選びが肝心、要」ということです。

●小学生の家庭学習のポイントは「基礎を徹底する」こと

とくに小学生の家庭学習は、中学受験をしないのであれば、「基礎を段階的に学び、徹底的に繰り返すことで、基礎力を着実に積み上げていける教材」を使うことがおすすめです。子どもが「勉強したくない」「勉強はいやだ」と言う場合、その背景には「今勉強している内容がよく分からない」ということがあります。毎日の勉強で、自分は少しずつ分かるようになっている、伸びていると感じられれば、「勉強したくない」とだんだん口にしなくなってくるものです。

これは、上の子たちの家庭学習を進めるうえで気づきました。小学校高学年になったら応用問題もできなくては、と中学受験の過去問も多く含む応用問題集を用意したのですが、応用問題が多いと、「問題がよく分からない」「解説を読んでもよく分からない」「算数が苦手」と言うようになってしまったのです。

●子どもの「知るっておもしろい」から勉強の楽しさを覚える

小学校6年間でなにより大切なことは「勉強すればするほど、分かることが増える」「知るっておもしろい!」という感覚、自分への自信、信頼を養うことだと考えています。これさえ養うことができれば、中学校や高校でいくらでも伸びるチャンスがあると思うのです。

基礎を固め、組み合わせて、基礎を徹底的に磐石にする。私はこの考えを、陰山英男先生の『新・おうち学習戦略』(Gakken)で学び、小6長女と小1次男と実践しています。この本には基礎を学び固めていける良質な教材が数多く紹介されているので、どのようなドリルを使えばよいのか大いに参考になっています。

小学生の家庭学習では、基礎を徹底。そして中学校での勉強につなげていく。応用問題ができるようにならなくてはと親の私が焦ることをやめてから、わが家の家庭学習はよりスムーズになり、勉強時に子どもたちの笑顔が増えました。

家庭学習を始めたい、スムーズに進めたい方のご参考になれば嬉しいです。