50代・60代・70代のおしゃれは「ワンピース」があればいい。選び方と着こなしのコツ
ESSEonlineのファッションカテゴリーでよく読まれているのが「シニア×ワンピース」の記事。なぜシニアになると「ワンピース」がおすすめなのか。選び方や着こなしのコツは? ぜひこれからのファッションの参考にしてくださいね。
71歳「プチプラ服に挑戦してよかった」。60代で衣類を処分して気づいた“おしゃれ”の楽しみ方
74歳の夫、97歳の義母、46歳の息子の4人で暮らす、71歳のYouTuber・もののはずみさん。
老いとうまく付き合いながら日々を楽しく暮らすもののはずみさんの、シニア世代の家族暮らしのヒントを綴った『71歳、74歳夫と97歳義母と大人だけで楽しく暮らす』(ワニブックス)が話題を集めています。ここでは、もののはずみさんの年齢を重ねてからのおしゃれについて、抜粋してご紹介します。
●「着てみたい!」は小さな挑戦。新たな定番が見つかる楽しみも
10年前にものの整理をしたとき、洋服をずいぶん処分しました。残ったのは、扱いやすいものや着ていてラクなものばかり。
動きやすいパンツにカットソーやニット。汚れの目立ちにくい紺やグレー。体形が出にくいハリのある素材。首元はモックネックやクルーネックなど、ちょっと詰まったもの。ふだん着るには、便利なものばかりです。
年を重ねると、「着てみたいな」と思って試着しても、似合わないことが増えてきます。好きな形なのに着てみるとずんぐりしたり、好きな色なのに顔映りが悪かったり…と、諦める要素が増えてくるのをどこかで残念に思っていました。
●70歳をすぎて新しい世界に一歩踏み出せた
サロペットは昨年、ユニクロで購入したというもののはずみさん。インナーを変えて一年じゅう着回します
そんなとき、40代の長女が着ていたサロペットを「かわいい!」と思って、着てみました。上の写真のものです。胸元の深いVカットがすっきりと見え、なんだかいい感じ! 娘たちも「似合う〜!」とほめてくれます。
サロペットは人生ではじめてですが、70歳をすぎて新しい世界に一歩踏み出せたようでうれしくなりました。
●似合うかどうかわからないけれど、着てみたい服を買うように
ワンピ―スはアメリカンホリックのもの。黒ベースなら落ち着いた印象で、若い世代のデザインも抵抗なく着られます
それからは、「いいな!」と思う服も試すようになりました。似合うかどうかわからないけれど、着てみたい服を買うようにしたのです。長女に連れられて、若い世代に人気のショップにも足を運ぶように。流行のファッションは、見ているだけでワクワクします。
イヤリングは、似合うものを残していったら、丸い形ばかりに。夫のプレゼント、義母や娘のお下がりを大事に使っています
コーディネートがしっくりこないときは、イヤリングでごまかします。重心を上にもってくると、全体のバランスが取れるうえ、見る人の目線が上がって都合がいいな、と思うのです。
60代・シンプル暮らしのファッション。ほぼ毎日「ワンピース」の理由と着こなしテク
60代からの心地いい暮らしのヒント。ここではYouTubeチャンネル「60歳からの幸せライフ」で発信するシンプルな暮らしのコツが人気のライフさんに、60歳になってから似合うようになった服装について教わりました。
50代までは、体のラインが出るような服やヒールを好んでいたライフさん。しかし60代を迎え、ワンピースやスニーカーをコーデに取り入れたところ、今の自身のスタイルになじむように。これまでより動きやすいスタイルになり、いいことづくめだそうです。
●1:体の線を拾いにくい、レーヨン素材の服
子どもが巣立つまでは、かちっとしたシャツにスリムなパンツを合わせることが多かったライフさん。とくに人と意見を交わす場では、相手にしっかりした人という印象を与えるような服を選んでいました。
「今ではレーヨンなど、体のラインが出にくく、ストンと落ちるような素材の服がしっくりきます。肩の力が抜けた、現在の私や生活にぴったりだからかもしれません。私は首が短いので、Vネックを着てデコルテをすっきりさせています」
●2:60代に大人のかわいらしさをたす、小花柄のワンピース
ライフさんは、ほぼ毎日ワンピースを着ています。なかでもよく着るのは花柄のワンピースです。
「以前は選ばなかったひらひらしたワンピースは、還暦をすぎた頃からしっくりくるようになりました。ウエストで着るスカートやパンツと違い、腰部分に締めつけがないため着ていてラクです。小花柄をよく選ぶのは単に好きという理由もあるけれど、身長が低いので柄に負けないため。私はショートカットなので、洋服やアイテムでかわいらしさをたすことを意識しています」
●3:大人のショートヘアに長めのイヤリングが似合う
年齢とともに髪質がやわらかくなり、ショートヘアが似合うようになったというライフさん。ロングイヤリングを合わせるのが定番です。
「ワンピースとロングイヤリングの色を合わせると、コーデのまとまりがよくなります。以前はネックレスも好きだったのですが、最近は肩が凝るようになり、出番は少なめです。イヤリングは『さあ、これから家事をやるぞ!』と気合いをいれるときのスイッチでもあります」
●4:履いたら価値観が変わったスニーカー
60代から取り入れるようになったスニーカー。ライフさんの価値観を大きく変えました。
「スニーカーはズボンに合わせるものという思い込みがずっとありました。でも、おしゃれな友人を真似して取り入れたら、自分でもすてきに履けることがわかりました。街へお出かけするのもラクになり、今ではスニーカーが大好きです。最近はヒールのある靴を長時間履くのが苦しくなってきたこともあり、たくさんスニーカーを履いています」
60代にこそ「ロング丈ワンピース」がおすすめ。人気復活の黒レギンスともよく合う
50代、60代と年齢を重ねるなかで、服装や考え方、生き方も無理なく楽しくアップデートしていきたいもの。
そんな風に考える人に向け、自身も還暦を迎えたファッションのプロ・地曳いく子さんが行き着いた、「がんばらない」おしゃれ論をまとめた『60歳は人生の衣替え』(集英社)が今、話題です。
ここでは、60代こそおすすめのファッションについて、抜粋してご紹介します。
●ロング丈のワンピースはOver60も着こなせる
このところ、年々丈が長くなっているワンピース。膝丈のものを着なれた世代には、今流行りのロング、ミディ丈やフルレングス丈はちょっとハードルが高そうに見えますよね。
でもご安心ください。じつは、ロング丈のワンピースはOver60マダムにこそトライしていただきたいアイテム。なぜなら、私たち日本人のルーツは着物文化なので、フルレングスの着こなしはDNAに刻み込まれているのです。着物や浴衣感覚で着てしまえば、案外、楽勝でこなせてしまうのです。着物はどんな背格好の人でもそれなりに着こなせますよね? あの感覚です。
私も昨年の夏の初め、H&Mで思いきって花柄のロングワンピースを購入してみました。スタイリストという仕事柄、黒子このような黒無地の服ばかり着てきた私ですが、試着したら意外と似合い、なんだかとても楽しい気分になってきて、気をよくして明るいブルーのワンピースも購入。夏に着倒しました。
お値段も手頃でサイズも豊富なH&MやZARAがある時代にOB-3(オバーサン)になれて、本当によかったです(笑)。
●ロング丈ワンピースと合わせれば、レギンスも大復活
ここでうれしいお知らせ。チュニックトップスとともにトレンド道から脱落したかのように見えたレギンスですが、ここにきてロング丈ワンピースとともに大復活! それも、昔だったら「股引が見えてますよ」くらいの、ちょろっと黒のレギンスがロングワンピースの裾からのぞくのが逆におしゃれです。
この着こなしは、素足とタイツの季節の合間にぴったり。スカートをはくと冷房で冷えてお腹を壊してしまう私ですが、ロングワンピにレギンスでお腹が痛くならなくなりました。
さらにここだけの話ですが、私はひそかに歩行サポート機能つきのレギンスを愛用しています。これは以前フェスに通っていた頃、スポーツ用品店で購入したもので、長時間歩いたり立っていても足が疲れにくい機能つき。
どうせはくなら、足が疲れたりむくんだりしづらいものがいいですよね。Over60は、おしゃれに機能もプラスして、賢く体をサポートしましょう。
50代・60代のGU着まわし。最強アイテムは「シャツワンピース」
年齢を重ねると「以前着ていた服が似合わない…」と感じることも。そこで、多くの50代以上の女性のファッションの悩みに向き合ってきたスタイリストの大沢早苗さんに、「GU」「ユニクロ」のアイテムを使った夏服選びのコツと着こなしテクを教えてもらいました。
今回のテーマは「シャツワンピース」。着まわしやすいデザインやレイヤードコーデの着こなしポイントをご紹介。
着用するのは50代・152cm、60代・166cmの読者モデルの2人です。ぜひ参考にしてみてください。
ワードローブに追加したい優秀シャツワンピース
さまざまなスタイルに活用できることで人気が高いシャツワンピース。着まわし力をより高めるポイントは、デザインにあるようです。
●<シャツワンピース>選び方のコツ
・前ボタンがすべてあけられるデザイン
・広がらないストレートシルエット
・着まわしやすいベーシックカラー
【今回選んだのはコレ!】
胸ポケットがアクセントになったフレンチスリーブデザイン。甘くならないストレートシルエットは、幅広い年代に似合う万能の一枚です。
・リネンブレンドシャツワンピース(一部店舗のみ販売)¥2990(ジーユー)
●STYLE1:ボタニカル柄を見せれば季節感のある着こなしに
・パンツを重ねれば縦長シルエットに
・濃色コーデは白サンダルで抜けをつくって
ワンピースの下半分のボタンをあけてパンツの柄を見せる着こなしは、おしゃれ見えと動きやすさを同時にかなえてくれるので、ぜひお試しを。大胆なプリント柄も同系色でまとめればシックな印象です。
・ボタニカルイージーパンツ(一部店舗のみ販売)¥2490(ジーユー)サンダル¥2990、手に持ったハット¥2990(ともにユニクロ)
●STYLE2:裾からパンツをチラ見せするだけでおしゃれ度UP
・のっぺり見え防止にポシェットが活躍
・あえて目立つ色を差すのがおしゃれ
前を閉じるときも、下にパンツを合わせるだけで今年っぽく。小柄さんの場合は、見えるパンツの量が少ないので明るめカラーを選ぶとコーデのポイントに。足元はサンダルで涼しく軽やかに。
・リネンブレンドプルオンパンツ¥2990、ポーチ¥1990、バングル¥590、イヤリングセット¥590(すべてジーユー)アメリカンスリーブブラタンクトップ¥2290(ユニクロ)
●これもおすすめ!
ともにモデル着用分の色違い。ワンカラーのワンピースは、合わせる色や柄によって表情を変えられるので、1枚あると着こなしが広がります。
・リネンブレンドシャツワンピース(一部店舗のみで販売)各¥2990(ジーユー)
シャツワンピースコーデの着こなしQ&A
シャツワンピースをよりおしゃれに快適に着こなすコツを聞きました!
Q:着こなしがいつも同じに…
A:肩がけカーディガンで雰囲気チェンジ!
重ね着で印象を変えたいけれど、真夏は暑い! そんなときは、日よけにもなる薄手のカーディガンを肩がけして、実用とおしゃれを両立。差し色になる色がおすすめ。
・シアークルーネックカーディガン¥1990、イヤリングセット¥590(ともにジーユー)
Q:ワンピースを羽織りとして着るには?
A:中の服はワントーンがおすすめ
ワンピースを羽織りとして着る場合は、中の服を同系色でまとめると、洗練されたコーデに仕上がります。さらに、縦長ラインでスタイルアップも同時にかないます。
・リネンブレンドプルオンパンツ¥2990(ジーユー)アメリカンスリーブブラタンクトップ¥2290、サンダル¥2990(ともにユニクロ)
紹介した商品は、取材時に各店舗で販売されていたものです。店舗により価格や取扱商品は異なります。仕入れ状況によって同じ商品がない場合や、既に販売終了している可能性もありますので、ご了承ください。